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製造の作業手順書の作り方~3つの効果を出す作成ステップとポイントを紹介

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手順書の事例

作業に役立つ作業手順書の目的と作成ステップ

作業手順書を作成することは、正しい作業を設計することです。
品質、生産性、納期を満たす正しい作業を定義するために作業手順書をつくります。
作業者を指導し、管理するためにも、管理の基本となる正しい作業を作業手順書によって提示し、教育、指導しなければなりません。
作業者個人の中に培われてきた、作業のノウハウを組織の財産として、見える化し、共有するためにも、作業手順書はつくります。
効果的作業手順書の作り方のポイントをステップ毎に解説します。

 <目次>
作業手順書をつくる目的
・正しい作業を設計する
・工程や作業の管理・統制のために
・作業の知恵を財産化し共有する
作業手順書の作成のステップ
・ステップ1:作業手順書の作成準備
・ステップ2:作業手順の設計
・ステップ3:作業支援の設計
・ステップ4:作業手順書のトライアル評価
・ステップ5:作業ツール整備

作業手順をつくる目的

手順書作成の目的説明図

作業手順書は、作業を無理なく、早く、確実に、安全に行うために、作業の流れとやり方を示した書面です。
作業者に正しい作業をさせるためには、会社として正しい作業を設計しなければなりません。
今やっている作業を書き写すことではありません。
よい作業手順書とは、どのようなものでしょうか。
作業手順書の作成の目的から整理してみましょう。

正しい作業を設計する

作業手順の目的で、正しい作業とはなんでしょうか。
正しい作業とは、仕損じなく、楽に、早く、安全に、できるやり方です。
仕損じなくできるようになれば、品質は高まります。
楽にできるようになれば、生産性が上がり、コストは低減できます。
早くできるようになれば、納期は守れるようになります。
安全にできるようになれば、安全性は高まります。
つまり、QCDSが高まり、維持できる作業が正しい作業です。

工程や作業の管理・統制のために

作業手順の目的で、管理・統制とは何でしょうか。
作業者が異なれば、作業のやり方、手順が人により、ばらつきます。
ばらつきがあれば、品質や生産性は阻害されます。
そこで、手順書により、誰が行っても同じやり方、同じ手順でできるようにします。
これが標準化です。
標準ができれば、仕事が安定するとともに、異常が分かるようになり、異常に対する改善が生まれてきます。

作業の知恵を財産化し共有する

作業手順の目的で、知恵を財産化し共有するとは何でしょうか。
匠といわれる職人や技術者は、その持っている暗黙知が見えず、背中を見て真似しろと言ってもなかなか真似できません。
そこで、手順書をつくるプロセスを通じて、熟練者の技や経験・知識を共有化します。
人により異なる色々な知恵をあつめれば、1タス1が2以上のシナジーとなります。
更に、技能伝承として後世に伝えることもでき、組織としての技術力が高まります。

作業手順書の作成ステップ

作業手順書作成ステップ説明図

作業手順作成のステップは、以下のようになります。

作業手順書の作成準備。
目的、作成体制、規定要求などを明確化します。

作業手順の設計。
要求を満たす作業の設計を行います。

作業支援の設計。
作業者のミスとムリ・ムラ・ムダを減らすための仕掛けやツールの設計を行います。

作業手順書のトライアル評価。
やってみて直し、実践の知恵や急所を反映させます。

作業ツール整備。
手順書通り作業ができ、ミスやムリ・ムラ・ムダのない作業ができるように仕掛けやツールを準備し整備します。
それでは、ステップごとに説明していきます。

ステップ1:作業手順書の作成準備

作業手順書作成の目的の明確化

手順書の作成指示をすることは、簡単ですが、何のためにつくるのかを、理解しないままつくらせると、つくっただけで後は引き出しにしまわれ2度と日の目を見ないことにもなりかねません。
そこで、手順書は何のためにつくるのか、ということを腹に落とさせます。
単に、作成の手順だけを示してつくっても、意義を感じずに進めてしまえば、意味のないものとなってしまいます。

手順書作成体制の明確化
手順書作成体制の事例

作成体制を明確にします。
誰がつくって、誰が承認して、誰と合議するかの流れをつくります。
通常、作成者は、リーダーや監督者などが行い、承認者はその上司になります。
更に、品質管理などの面から関係部署の合議をもらい、決定されます。
我流でつくってしまわず、組織で作成する流れをつくることが肝要です。

規定要求事項の明確化
手順書の規定要求の説明図

規定要求を明確にします。
法律や条令に合致するものであるか、
顧客からの要求は何か?
過去の顧客からのクレームやトラブルなども配慮しなければなりません。
設計上の特性上、つくる時に気をつけたり、技術的理由から手順が決められている場合もあります。
関連する技術規格、例えば国際規格やJIS規格、業界団体の規格などに対応する必要があるか調べておきます。
手順書作成の前には、これら規定要求の要求項目を洗い出し、明確にしておきます。

ステップ2:作業手順の設計

作業手順の設計の事例

顧客や設計、規格などの要求条件を満たす作業を設計します。
作業の内容、順番、確認事項などを明確にします。
作業の単位は、一連の動作で、1つのモノが取り付けられたり、外されたり、変形したりする最小の単位です。
作業者が手順1つ1つを終えたことを認識できる単位で手順を考えます。
あとで、順番を入れ替えたり、作業方法を見直したりしますから、箇条書きで書くと追加修正がしやすくなります。
規定要求を作業手順に盛り込みます。
作業者が無理なく作業ができるように、動作経済の原則などを取り入れて設計します。
動作経済の原則は、
動作の数を減らす、
動作を同時に行う、
動作の距離を短くする、
動作を楽にする、
などであり、これらを考慮することで動きがスムーズになり、ムダがなくなります。

ステップ3:作業支援の設計

作業支援の設計の事例

手順を決めて、手順書で作業者に示せば、正しい作業ができるわけではありません。
人は、忘れたり、勘違いしたりします。
忘れないように、間違えないようにと意識しながら一日中、緊張し続けるのはつらいものです。
手順を設計したら、その手順通り、間違えずできるような作業支援も考えます。
手順書をすべて暗記することなどできません。
ひと目見ただけで、ポイントがわかるように絵や写真を使った要領書を作成することも作業支援です。
作業ミスや「忘れ」を防止するために、フールプルーフと呼ばれるポカヨケの処置を行います。
ポカヨケとは、使用者に完全性を求めず、誤って作業をしないようにする仕組み、設計思想のことです。
例えば、ネジの取り出しミスを検知するセンサーとブザーでミスを知らせたり、予めネジやナットの員数をそろえておくことで付け忘れに気づかせたりする工夫をします。

ステップ4:作業手順書のトライアル評価

作業手順書トライアル評価の説明図

量産に入る前には、試作や評価の段階があります。
その段階で試作ラインを仮に設けて、そこで、作業手順書が有効か、トライアル評価します。
やってみて直しの繰り返しで、より良いものになっていきます。
机上の空論でつくったものは、つくって終わりになってしまいますので、実践を通じて知恵やポイントを急所に盛り込んでいきます。
トライアル評価では、作業者の動作観察で手順通りに作業しているかチェックします。
手順通りにされていない時は、手順を守るように指導します。
ルールは決めたら、教える。
ルールを守らない者は叱る、が基本です。
しかしながら、手順通りにできない場合、その手順に何らかの無理や不具合があることも考えられます。
その場合は、作業者の動きを再度観察し、問題発見、原因究明、処置、対処というように改善を行います。
手順は決めたら終わりでなく、状況に応じて改定していくことも大切です。

ステップ5:作業ツールの整備

作業ツールの説明図

作業書の手順通りに作業ができるように、作業支援の設計で検討した仕掛けやツールを整備します。
例えば、ひと目見ただけで、ポイントがわかるように絵や写真を使った要領書を作業者の前に掲示します。
作業しているとき、いつでも、ひと目みただけで、作業の急所がわかるようになり、手順書を見なくても、正しい作業ができるようになります。。
ネジやナットの員数をそろえて見える化して、付け忘れに気づかせるポカヨケも準備し、ラインに配置します。
手順書と教育だけに頼るのではなく、仕掛けやツールを駆使して正しい作業を徹底することも準備しましょう。

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