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業務マニュアル作成の5ステップと作り方のコツを紹介

業務マニュアルの事例

仕事に役立つ業務マニュアルの目的と作成ステップ

業務マニュアルを作成することは、正しい作業を設計することです。
品質、生産性、納期を満たす正しい作業を定義し、教育するために業務マニュアルを使います。
スタッフを指導し、管理するためにも、管理の基本となる正しい作業を業務マニュアルによって提示し、教育、指導しなければなりません。
スタッフ個人の中に培われてきた、作業のノウハウを組織の財産として、見える化し、共有するためにも、業務マニュアルはつくります。
効果的マニュアルの作り方のポイントをステップ毎に解説します。

 <目次>
業務マニュアルをつくる目的
・正しい業務を設計する
・業務の管理・統制のために
・業務の知恵を財産化し共有する
マニュアル作成のステップ
・ステップ1:マニュアル作成の準備
・ステップ2:業務手順設計
・ステップ3:業務支援設計
・ステップ4:マニュアルのトライアル評価
・ステップ5:業務ツール整備

業務マニュアルをつくる目的

マニュアル作成の目的

業務マニュアルは、業務を、無理なく、早く、確実に、低いリスクで行うために、作業の流れとやり方を示した書面です。
スタッフに正しい作業をさせるためには、会社として正しい作業を設計しなければなりません。
今やっている作業を書き写すことではありません。
よい業務マニュアルとは、どのようなものでしょうか。
業務マニュアルの作成の目的から整理してみましょう。
動画で学ぶイメージ 

正しい業務を設計する

業務手順の目的で、正しい作業とは何でしょうか。
正しい作業とは、仕損じなく、楽に、早く、低いリスクで、できるやり方です。
仕損じなくできるようになれば、品質は高まります。
楽にできるようになれば、生産性が上がり、コストは低減できます。
早くできるようになれば、納期は守れるようになります。
低いリスクで、できるようになれば、安全性は高まります。
つまり、QCDSが高まり、維持できる作業が正しい作業です。

業務の管理・統制のために

業務手順の目的で、管理・統制とは何でしょうか。
スタッフが異なれば、作業のやり方や、手順が人により、ばらつきます。
バラツキがあれば、品質や生産性は阻害されます。
そこで、マニュアルにより、誰が行っても同じやり方、同じ手順でできるようにします。
これが標準化です。
標準ができれば、仕事が安定するとともに、異常が分かるようになり、異常に対する改善が生まれてきます。

業務の知恵を財産化し共有する

業務手順の目的で、知恵を財産化し共有するとは何でしょうか。
ベテランは、その持っている暗黙知が見えず、その背中を見て真似しろと言っても、なかなか真似できません。
そこで、マニュアルをつくるプロセスを通じて、ベテランの技や経験・知識を共有化します。
人により異なる色々な知恵をあつめれば、1+1が2以上のシナジーとなります。
更に、技能伝承として後世に伝えることもでき、組織としての技術力が高まります。

マニュアル作成のステップ

マニュアル作成のステップの説明図

業務手順作成のステップは、以下のようになります。
準備
目的、作成体制、規定要求などを明確化します。
手順設計
要求を満たす作業の設計を行います。
作業支援設計
スタッフのミスとムリ・ムラ・ムダを減らすための仕掛けやツールの設計を行います。
トライアル評価
やってみて直し、実践の知恵や急所を反映させます。
ツール整備
マニュアル通り作業ができ、ミスやムリ・ムラ・ムダのない作業ができるように仕掛けやツールを準備し整備します。
それでは、ステップごとに説明していきます。

ステップ1:マニュアル作成の準備

マニュアルの作成指示をすることは、簡単ですが、何のために作成するのかを理解しないまま、つくらせると、
つくっただけで、後は、引き出しにしまわれ、2度と日の目を見ないことにもなりかねません。

まず、目的を明確にします

マニュアルは何のためにつくるのか、ということを腹に落とさせるのです。
単に、作成の手順だけを示してつくっても、意義を感じずに進めてしまえば、意味のないものとなってしまいます。

次に、作成体制を明確にします
マニュアル作成体制の事例

誰がつくって、誰が承認して、誰と合議するかの流れをつくります。
通常、作成者は、リーダーや主任などが行い、承認者はその上司になります。
更に、品質管理などの面から関係部署の合議をもらい、決定されます。
我流でつくってしまわず、組織で作成する流れをつくることが肝要です。

次に、規定要求を明確にします
規定要求の事例

法律や条令に合致するものであるか、
顧客からの要求は何か?
過去の顧客からのクレームやトラブルなども配慮しなければなりません。
会社の規程などの、管理ルールの要求を満たしているのかを見なければなりません。
マニュアル作成の前には、これら規定要求の要求項目を洗い出し、明確にしておきます。

ステップ2:業務の手順設計

手順設計の事例

次に、法律や条例、顧客、管理ルールなどの要求条件を満たす作業を設計します。
作業の内容、順番、確認事項などを明確にします。
作業の単位は、一連の行動で、1つの情報や、モノが処理される最小の単位です。
スタッフが、手順1つ1つを終えたことを認識できる単位で、手順を考えます。
あとで、順番を入れ替えたり、作業方法を見直したりしますから、最初は、箇条書きで書くと追加修正がしやすくなります。

規定要求を業務手順に盛り込みます。

スタッフが無理なく作業ができるように、ECRSの原則などを取り入れて設計します。
ECRSの原則は、
価値のない作業や、価値の低い作業をなくせないか?
複数の作業を統合して、いっしょにできないか?
順序の変更ができないか?
簡素化・単純化できないか?
などであり、これらを考慮することで作業がスムーズになり、ムダがなくなります。

ステップ3:業務支援設計

業務支援設計の事例

手順を決めて、マニュアルでスタッフに示せば、正しい作業ができるわけではありません。
人は、忘れたり、勘違いしたりします。
忘れないように、間違えないようにと意識しながら一日中、緊張し続けるのはつらいものです。
手順を設計したら、その手順通り、間違えずできるような作業支援も考えます。
マニュアルをすべて暗記することなどできません。
間違いを防ぐための照合を、Excelなどを使用して、簡単に行えるようにしたりすることも作業支援です。
作業ミスや「忘れ」を防止するための仕組みの検討を行います。

ステップ4:マニュアルのトライアル評価

トライアル評価の事例

本格的に仕事をする前には、試行や評価の段階があります。
その段階で、そのやり方で仕事をしてみて、そこで、業務マニュアルが有効か、トライアル評価をします。
「やってみて、直す」の繰り返しで、より良いものになっていきます。
机上の空論でつくったものは、つくって終わりになってしまいますので、実践を通じて、知恵や工夫を、ポイントに盛り込んでいきます。

トライアル評価では、スタッフの作業観察で、手順通りに作業しているかをチェックします。
手順通りにされていない時は、手順を守るように指導します。
「ルールは決めたら、教える。ルールを守らない者は叱る」が基本です。
しかしながら、手順通りにできない場合、その手順に何らかの無理や不具合があることも考えられます。
その場合は、スタッフの作業を再度観察し、問題発見、原因究明、処置、対処というように改善を行います。
手順は決めたら終わりでなく、状況に応じて改訂していくことも大切です。

ステップ5:業務ツール整備

ツール整備の事例

作業書の手順通りに作業ができるように、作業支援の設計で検討した仕掛けやツールを整備します。
例えば、Excelで行っていた照合を、システムに組み込み、すべてシステム上で処理できるようにします。
システムに組み込むことで、参照するデータの間違いや、手順の省略などで起こるミスなどを無くし、正しい作業が誰でもできるようになります。また、システム化だけでなく、帳票を行動矯正型帳票にして、必要な情報を抜け漏れなく、記入できるようにしたり、変更箇所がひと目見てわかるようにしたり、仕事の見える化を取り入れて工夫を行うことも有効です。
マニュアルと教育だけに頼るのではなく、仕掛けやツールを駆使して正しい作業を徹底することも準備しましょう。

【この記事を書いた人:

    マニュアル作成についての研修・診断・コンサルティングのお問い合わせ
    お電話でのご相談は、052-747-5772まで、お気軽にお電話ください。メールでのご相談は、24時間こちらのメールフォームからお問い合わせください。

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