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見える化の6つの目的と効果とは~トヨタ方式の「目で見る管理」のやり方とポイントの紹介

トヨタ方式の見える化=「目で見る管理」の目的と効果について。

仕事のパフォーマンスを高めるために見える化は役に立ちます。
トヨタ方式の見える化の目的と効果を知れば見える化を役立てる方法が見えてきます。トヨタ方式の見える化は、人に行動を開始させ、その行動によって何かを変えて良くすることです。何のために見える化するのか、その目的は大きく分けて6つあります。6つの目的ごとの見える化の方法とポイントを紹介します。

 <目次>
1.異常を見える化して予防管理
2.暗黙知を見える化して知恵の共有
3.方針を見える化して組織をつくる
4.成長を見える化してさらに成長する
5.状態を見える化して自律させる
6.ムダを見える化して価値を高める

1.異常を見える化して予防管理

見える化で予防管理



トヨタ方式の「見える化」=「目で見る管理」は、人に行動を開始させ、その行動によって何かを変えて良くすることが目的です。
何のために見える化するのか、その目的は大きく分けて6つあります。

まず1つ目の目的は、予防管理のためです。
予防管理とは、問題が発生する前、または目標未達が確定する前にその事実を予知して問題発生の防止をしたり、目標を確実に達成させるために行われる予防的処置を繰り返すことです。
予防的処置を開始するためには異常を見える化しなければなりません。
異常とは、正常ではない状態のことをいい、そのまま手を打たないと問題が発生したり、目標未達となることが明確である状態にあることです。
異常を見えるようにするためには、まず、正常を定義します。
問題の発生を左右する動作や、行動の正常な状態や目標である結果につながる行動の正常な状態を明確にします。
そして、その状態から外れた状態を異常といいます。
動画で学ぶイメージ 

2.暗黙知を見える化して知恵の共有

見える化で知恵の共有



1人が何かの知恵を得たとします。
その知恵を活かして次の日から仕事をしても組織全体から見れば、1つの知恵が1ヶ所で使われたことにしかなりません。
もし、この知恵を100人で共有したとすれば、1つの知恵が100ヶ所で使われることになります。

見える化の2つ目の目的は、知恵の共有です。
知恵を共有するためには、お互いに知恵を分かり合えなければなりませんが、個人のもつ知恵の多くは、頭の中で暗黙知となっていてそのままで人に伝えることができません。
暗黙知となっている知恵を見える化=形式知化して、人に伝わり、共有できるようにすることが必要となります。
また、人は刺激を与えられることによって知恵を生み出すことがよくあります。
知恵と知恵がつながることによって、効果が数倍になることもあります。
個人のもつ知恵を互いに見える化して刺激し合い、連鎖させることによって、1つの知恵が数十倍以上の価値を生み出します。
 

3.方針を見える化して組織をつくる

見える化で組織をつくる



見える化の3つ目の目的は、組織をつくることです。
企業内には、組織という名前でありながら、実際には、組織ではない個の集団がよく見られます。
本来、組織とは、共通の目的・方針のもと一致協力して、知恵を共有し、有機的に連携して行動する集団です。
しかし、個の集団とは、一人ひとりが異なる目的・方針をもち、個々バラバラに行動している集団であり、知恵の共有も行動の連携もありません。
たまたま同じ場所で同じ設備やインフラを使って仕事をしているだけです。
個の集団は、個人の能力の総和が集団の能力にしかなりませんが、組織は個人の能力を互いに利用し合い、高め合う関係にあることから、個人の能力の積が組織の能力となります。
企業の競争力を高めるためには、本来の組織とならなければなりません。
そのためには、組織の目的・方針を見える化して、個の知恵を共有し連携した行動のできる「組織」をつくっていかなければなりません。
 

4.成長を見える化してさらに成長する

見える化で成長



見える化の4つ目の目的は、さらなる成長です。
成長するためには、自分たちが成長しているのか客観的に測定し、成長のために実施している様々な施策が有効か否か評価し、有効なものは継続して、無効なものはやめて有効なものに置き換えていかなければなりません。
しかし、営業・開発・事務・サービスといったオフィスワークは、定型作業の繰り返しといった仕事ではなく、仕事からのアウトプットも千差万別であることから、仕事の品質や生産性を測定することは極めて困難であるとされてきました。
職場間や個人間の品質や生産性の高さを比較して測定することは困難ですが、同一職場、同一個人において、ある基点からの品質や生産性の高さの変化を測定することはできます。
成長を測定するためには、絶対的な品質・生産性の高さを測定できなくても、高さの変化を追いかけていく相対的な品質・生産性の高さが測定できれば、成長を測定できることになります。
 

5.状態を見える化して自律させる

状態を見える化で自律化



見える化の5つ目の目的は、自律した職場にするということです。
自律とは自ら考えて自ら行動するということであり、目的に向かって自分たちのやるべきことを明確にし、行動を開始し、目的に対する自らの行動の適切性を確認して調整していくことです。
自ら考えて自ら行動する職場となるためには、自分たちの考えていること、行動していることの今、この瞬間の状態を客観的に見ることができなければなりません。
今、自分たちは何のために、何に向かっているのか、どこまで進んでいるのか、進む方向はズレていないか、目的はどの程度達成されているのか、問題は発生していないのか、などです。
目的に対する自分たちの活動の今の状態を見ることができなければなりません。
 

6.ムダを見える化して価値を高める

見える化で価値を高める

 
見える化の6つ目の目的は、仕事の価値を高めるということです。
価値の高い仕事とは、顧客の価値を高めることのできる仕事です。
価値を高めるためには、価値そのものが何であるかがわからなければなりません。
昔は価値があった仕事でも、顧客や市場の求めるものが変わり、進化した今では価値のないものになっているかもしれません。
価値がなくなったことに気づかず、一生懸命がんばっているのに報われないということになっていないでしょうか。
今、そして明日の顧客が求める価値を認識して、それを高めることが競争力となります。
価値は日々変化し、進化していきます。その変化や進化をとらえていくことが価値を認識し続けることです。
価値の変化や進化をとらえるためには、価値の反対側、つまり、ムダを認識することです。
今やっている仕事は、顧客に価値を与える貢献度が低下していないかを検討し、やめてみて、その影響から価値の大小を探っていくのです。
ムダを認識できるようにすること=ムダの見える化を行い、そこから、価値に対する認識を深め、それを高めることを追求していきます。


【この記事を書いた人:

    見える化改善についての研修・診断コンサルティングの無料相談・お問い合わせ
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