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手戻りから学び糧として仕事力を高めるPDCAの回し方とコツ

仕事の準備

仕事効率を高める直感の有効化と学べる手戻りを得るためのコツ

手戻りは、仕事の質と生産性を落とします。しかし、同じで戻りでも学びのある手戻りもあります。学びの手戻りから、PDCAを回して、仕事の計画力と段取り力を高めることで、仕事の質と生産性を高まります。仕事に取り掛かる前の適切な作業の洗い出しと段取りが仕事の質と生産性を高めます。手戻りの学びから、作業項目の洗い出し、段取りする方法とコツを紹介します。

 <目次>
ムダな手戻りと学びとなる手戻りの違い
作業洗い出しのコツ!裏付けで得る学びの手戻り
ムダな手戻りを防ぐ作業項目の並べ方のコツ
仕事を体系的に理解して効率と的確さを加速


 

ムダな手戻りと学びとなる手戻りの違い

依頼された仕事や行うべきことを、すぐに行動に移せるというのはとてもすばらしいことです。

すぐに行動に移すのですから、失敗ややり直しは頻繁になる可能性は高いでしょう。
しかし、そんな人たちは、その作業自体の処理能力も早いものです。
内容や考えが固まらない混乱の中でも進めて、ある程度の成果物を作り上げます。
出来はともかく、感心するほどのスピードです。

「ああでもない、こうでもない」と考え続けるばかりで、なかなか行動を起こさない人に比べれば、確実に結果を出していけるでしょう。失敗ややり直しなどの手戻りの中にも、必ずしも非効率とは言い切れないものがあるのです。

考えるだけで行動に移せない人は、この手戻りを避けたいという意識が強いのかもしれません。
手戻りなしで一足飛びに成功しようとしているのです。
成功体験だけを頼りにするばかりでは、チャレンジや進化もできないでしょう。
この時代、できることや確実なことだけで進めていける仕事は少ないのです。

確かに、失敗、やり直し、修正に学びがなければムダな手戻りでしょう。
しかし、失敗、やり直し、修正は学びの源泉にもなり得るのです。
学びの手戻りは、のちの高成果につなげるノウハウを得る機会となる有効なものなのです。
PDCAをたくさん回して、上手に手戻りの機会を得ていきましょう。

思いつきの行動ではムダな手戻りを増やすだけです。
計画なし、狙いなしではいけません。

どれだけ時間がかかるかが測れないのです。
短い時間で完了する偶然もあるかもしれませんが、延々と完了しない可能性もあります。
成果物の品質にも不安が残るのです。
必要な作業や事柄が網羅されているか、問題がないかも確認できないままだからです。

しっかりと段取りをし、円滑に作業を進めれば、効率的に仕事を完了できます。
学びの手戻りを得るためにも、準備と段取りをしっかりと行っていきましょう。

作業洗い出しのコツ!裏付けで得る学びの手戻り

PDCAを回す作業項目を書き出す

仕事を進める中で、直感が得られたとしても、それが有効かどうかは不明です。
もし、無効な直感だったとしても、仕事としての大きな失敗は避けなければなりません。
小さな失敗は、仕事の質を高める効果と、大きな失敗を防ぐ効果を持ち合わせます。
学びの手戻りとして小さな失敗を発生させながら、成功につなげていきましょう。

仕事を小さく区切り、それぞれの作業を検証できるようにします。
そうすることで、小さな失敗(発見する問題)が、学びの手戻りとなっていくのです。

何事もやってみなければわかりません。
直感を小さな区切りの中で試していくのです。
範囲を限定しておけば、やってみて失敗しても、その範囲の修正や改善でカバーできます。
実践できないものだったとしても、有効なのか、無効なのかのシミュレーションができるのです。
PDCAを回すことを前提として作業項目を設定して仕事を進めることで、仕事の質は高まります。

PDCAを回すと、問題(失敗)に確実に対応することができます。
失敗につながる問題ではなかったとしても、質を高める課題を発見することのできるサイクルです。
うまくいくかどうかわからない直感でも、効率的に試行できるのです。
ですから、まず、PDCAにあてはめた作業項目の書き出しを行っていきましょう。

P 作業項目を出す
D 作業項目を実施して結果を得る
C 結果を確認・評価する
A 確認・評価に対して、処置・改善を行う

大切なことは、
必要な作業か、不要な作業か、抜けや重複した作業はないかを見極めること。
実施することで分析に必要な、結果を得ること。
うまくいく作業なのか、失敗につながる作業なのかもわかります。
結果という事実が、その結果が確認と評価を可能にします。

これらを行わないとき、失敗につながる問題が何なのかさえわからないまま失敗します。
そうなると、解決すべきことも改善したほうがいいことも見えないのです。
ムダな手戻りが繰り返されてしまうでしょう。

どのような仕事でも、まず行うべき具体的な作業項目を正しく把握することから始めましょう。

作業項目の書き出しは難しい?

企画や研究・開発を行う人たちに、「今から行う仕事の作業項目を書き出してください」
というお願いをすると、「新しい案件で何をやればいいかわからないから今、作業項目を書くことはできない」と言われることがあります。

どんな作業をやればよいか想像できないのなら、その仕事は実行に移せないことになります。
その仕事を引き受けてしまったこと自体が間違いだったということになります。

実際には、どの仕事にも、作業項目はあるのです。
その証拠に、わからないから書き出さなかったその場合も、「何か」を行っていくはずです。
わからないから進めるその「何か」を作業とみなしていないだけで、これらも立派な作業となります。

この場合、その「何か」を対象にして「仕事の作業項目を明確にするためのPDCA」を回します。

P まずは、その「何か」のすべてを書き出す
D 実施かシミュレーションによって結果を得る
C その結果を確認・評価をする
A 確認と評価によって課題を見つけ必要な作業を抽出

4の段階に到達する度に、いろいろなことが分かっていきます。
必要な作業と、次のPDCAの一巡には必要のない作業が明確になります。
そして、初めになかった必要な作業(修正や改善のための作業)も加わるでしょう。
これを繰り返すと、クリアにわからなかった、仕事に必要な「作業項目」が出来上がっていきます。

こう考えると作業項目が洗い出しやすくなるのではないでしょうか。

仕事の目的に照らして作業項目を洗い出す

作業項目が書き出せたら、その仕事の目的に照らして作業を洗い出します。
目的があいまいなままで浮かんでくる直感は、単なる迷走でしかありません。
仕事の目的に沿う必要な作業項目だけを残すのです。
そして、それぞれの作業について、何のために行うのかまで明確にしておきましょう。

「明確な目的が見つからない」「仕事の目的から外れている」
このような作業は、必要のないものかもしれません。
過去の経験から必要だろうと考えている作業も、今回の仕事には必要がないこともあります。

このような作業は意外に多いです。
作業項目を洗い出さないまま着手すると、必要のない作業を多く行ってしまうのです。

また、作業の全体を見渡して重複や抜けがないかを確認することも大切になってきます。
これも作業項目を洗い出さなければ、見出せないことです。

作業項目を書き出したら、その仕事の目的に照らして、やめる作業を決めましょう。
すると、今回の仕事の目的に沿った、手間をかける意味のある作業項目が明確になります。
場当たり的に、不必要な作業を行ってしまわないための欠かせないステップです。

裏付けのない直感は使えない

すぐに行動に移すことのできる人たちは、直感で反応していることも多いと思われます。
ただし、単純に直感で仕事を進めるだけなら、それは直感というよりただの思い付きの範囲。
少なくとも、その先の仕事に活きてくる有効な直感とは言えません。
それに従うことが役に立たないばかりでなく、マイナスとなることもあります。
もともと多い手戻り頻度の中で、ムダな手戻りの割合もとても多くなるでしょう。

ですから、直感でやったことも、フィードバックを残していくことが大切です。

仕事ではそのための前提として、目的に照らした作業項目の整理が必要になります。
直感で仕事をした結果、成功しても、失敗しても、振り返って分析するための基盤です。
数値の変化やそれがどれくらい、どのように有効だったのかなど、データで裏付けていく必要があります。

その上で、何度も分析を繰り返しながら、より良い作業手順や方法を明確にし、ノウハウとして蓄積していきます。将来の仕事で得る直感の質を高めるとともに、次の仕事に対するフィードフォワードになっていくのです。

何をしたのか(直感)、その結果はどうだったのか、その成果は何基準で見極めていくのか。
これらを残し、データで裏付けていくために、目的に照らした作業項目の整理から始めましょう。
裏付けが可能になるのと同時に、場当たり的な仕事をなくしていけます。

ムダな手戻りを防ぐ作業項目の並べ方のコツ

成果物と投入物を明確にする

仕事に必要な作業項目を目的に照らして洗い出したら、次は、それぞれの作業の順番を整えます。成果物(何をつくるのか)と投入物(そのために何が必要なのか)を明確にしていくのです。

ある作業で作り出されたアウトプット(成果物)が、次の作業のインプット(投入物)となり、
それが繰り返されて最終的な成果物が完成します。

成果物とはその作業によって作り出されるものです。
計算結果や分析内容、検討項目など紙やメモなどに書き出した有形のモノもあります。
また、考えやアイディア、意見など無形のモノも多いと思います。
無形のものでも、どのようなものを作り出すのかを明確にします。
どのような内容を、どれくらいのレベルで作り出すのかを明確にしていくのです。

投入物とは、その作業を行うために必要なものです。
こちらも資料やメモ、資材などの有形なものもあります。
考えやアイディア、意見、知識、経験、ノウハウ、情報などの無形のものもあります。
とくにこの無形の投入物は、忘れがちになるため、書き出してしっかりと確認しましょう。

作業を行う中で投入物に対して何の価値も付加されない成果物はありません。
必ず何らかの価値が付加されていくはずです。
もし、何の価値も付加されないのなら、その作業自体が必要性のないものかもしれません。

ただ、一見すると投入物に何も付加されていないように見える成果物を出す作業もあります。
それは、報告書や提案書などの確認・承認作業やレビューです。
確認・承認やレビューなどで特に指摘がなければ投入物と成果物に変化はないでしょう。
しかし、そこには確認・承認済みや合意済みという無形の成果物が加わっています。
そのあたりは、しっかりと認識していってください。

成果物と投入物を適切につなげる

作業の投入物と成果物が明確になれば、つなげることは比較的簡単だと思います。
単純にある作業の成果物が、他の作業の投入物になるように繋いでいくだけです。
これで、どの順番で作業を行っていくか、効率的な流れが整います。

順番が整えられていないと、途中で「あれがない」「これはどうなっている?」と作業が行ったり来たりします。作業ごとに何かを探したり、確認したり、前に戻ってやり直したりが増えてしまうのです。
このようにして発生する戻りが、非効率さの大きな要因なのです。

仕事を効率的に進めるためにも、適切な段取りが欠かせません。
仕事の流れの設計です。どのように設計できるかで仕事の効率は決まります。
次の工程の投入物を決めてから、前の工程の成果物を定義していくとうまくいくはずです。

投入物をどこから入手するのかを把握することも把握するべきポイントです。
流れの中に入手先のわからない投入物があるなら、必要な作業が抜けている可能性があります。
もしくは、必要な資料や知識が不足しているのかもしれません。
それらを確認して、きちんと埋まるつながりに整えることで、ムダな停滞や手戻りの発生を防いでいけるのです。

仕事を体系的に理解して効率と的確さを加速

仕事の中には、いくつもの作業があり、それらがつながり合って成果物を作り上げています。
ここまで、自分が行う仕事の視点で説明をしてきました。
その仕事や企業の活動もいくつもの仕事のつながりで進められています。

自分の目の前の仕事だけでなく、その自分の仕事と企業や職場に存在している他の仕事とのつながりを理解しておくことも重要です。

このつながりを理解しているか否かは、浮かぶ直感の確度も左右します。
仕事のつながりをきちんと理解していれば、より的を射た仕事ができるのです。
自分の仕事自体の失敗や理解不足による手戻りもなくしていけるはずです。

仕事のつながりを見る際、2つのことを把握します。
①自分の仕事で作り出した成果物が、どこに流れて、何にどのように使用されるのか
②自分の仕事は、何を基にしてして行うのか、その基となる投入物はどこから入手するのか

これらの全体図を見える状態にしておきましょう。
企業やチームで作成されていないのであれば、自分で作成してみてください。

WBSの作り方のコツをガントチャートと比較して解説

自分の仕事で出す成果物が、次にどのような仕事で利用されるのかをしっかりと把握します。
今の仕事をどう考え、そのように行うべきかが明確になります。

ひとつの仕事で仕上げた成果物は、他の多くの仕事の投入物になっていきます。
そして、それらの仕事の成果物も、他の仕事の投入物になっていくのです。

自分の部門で完結することもあれば、他の部門へ渡っていくものもあります。
管理層や経営層に上がり、重要な意思決定に使われることもあるでしょう。
また、顧客の手に渡り、何かの役に立つこともあります。

仕事の投入物がどこから来るのかもしっかりと把握します。

必要な投入物が、資料や資材、データ、情報だとすれば、
「どの仕事の成果物なのか」
「それはどの部門で作られているものか」
「いつ作られるものなのか」
これらをしっかり確認します。

定期的に作成されているものもあるでしょう。
今回の自分の仕事において、
「最新のモノを使用するべきなのか」
「直前のモノを使用するべきなのか」
「どちらでもよいのか」
これらをしっかり確認します。
この答え次第で、仕事のやり方、始めるタイミングが異なってくるからです。

最新版を使うなら、その資料がいつ出来上がるのかを確認した上で、自分の仕事を考えます。
直前のもの使用するなら、その資料がどこに保管されているかを確認する必要があるでしょう。
どちらでも良いのであれば、その時に手に入るもので始められることになります。

他の仕事との関連が明確になることで、本来提供しなければならないものが分かります。
そして、提供して貰わなければならないものや、その受け渡しのタイミングや方法もわかります。

間違ったものを使って作業をすることによる修正ややり直しなどのムダな手戻りや、必要なものが届かないことによる「待ち時間」を減らしていくことができるのです。

【この記事を書いた人:

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