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営業戦略の立て方をレベルアップする6つのしかけとツール

顧客に響き競合と差別化する営業戦略を立てるしかけ

営業戦略は、売り方や市場・顧客へのアプローチの仕方を競争力あるものに変えることです。商品やサービスの企画や扱い方などもメスを入れていきます。顧客に響き、競合との差別化をできる営業戦略とするためには、その立て方をレベルアップする必要があります。ここでは、営業戦略の立て方をレベルアップすることに役立つしかけとツールを紹介します。

 <目次>
アンゾフの成長マトリックスで営業戦略の見える化するしかけとツール
成長マトリックスから企画の種をあぶり出すしかけとツール
リテラシーレベルを見える化してマーケティング戦略を立案するしかけとツール
PPM分析で成長性を見える化して次のビジネスを創出するしかけとツール
ビジネスの上流を見える化して請負業務からの脱却するしかけとツール
ビジネスの下流を見える化して根幹を変える種をつかむしかけとツール

アンゾフの成長マトリックスで営業戦略の見える化するしかけとツール

顧客ニーズが日々変動する市場において、自社の製品・サービスがどのような位置にあり、今後の市場の変化に対しどのように進化・発展させていけばいいのか、製品・サービスと市場の関係を見える化し、市場競争力あるマーケティングや営業を進める必要があります。

成長マトリックスの作成手順

縦横軸に製品・市場、さらに新規と既存に分けた象限からなるマトリックス図に、自社の製品・サービスの現在のポジションと今後向かっていきたいポジションをプロットします。
「既存市場」×「既存製品」は、その製品を市場に浸透させる手立てをとります。
「新市場」×「既存製品」は、新たな市場へ製品・サービスを広げていきます。
「既存市場」×「新規製品」は、既存市場(顧客)に求められる新たな製品・サービスを開発していきます。
「新市場」×「新規製品」は、新たな市場に新たに開発した製品を投入し多角化をはかります。
市場という捉え方をすると、事業戦略レベルの大きな話となりますが、市場を顧客として捉えれば、職場レベルの活動においても役に立ちます。

成長マトリックスのツール事例

しかけポイント

①新規と既存については、購買層や製品・サービス技術などを入れ具体的に表現するとイメージしやすくなります。

 

成長マトリックスから企画の種をあぶり出すしかけとツール

成熟期を迎えた今日、現市場に現製品を市場浸透させる戦略だけは、規模の拡大は望めず、売上げは先細りしてしまいます。
そこで、新技術開発と新市場創造が求められます。

企画の種をあぶり出す手順

どのような領域にその可能性があるかは、アンゾフの製品・市場マトリックスを用いて検討します。
縦軸には製品、横軸には市場を入れます。
現製品(技術)と現市場の領域=市場浸透戦略、現製品(技術)と新市場の領域=市場開発戦略、新製品(技術)と現市場の領域=製品開発戦略、新製品(技術)と新市場の領域=多角化戦略となります。
次に、各領域で、需要サイズ/伸び・自社のマーケットシェア・利益率・製品競争力などから、○△×などで評価します。
○で示された箇所が可能性のある領域であり、それが複数出てきた場合、一度に着手してしまうと経営資源が分散してしまいますので、選択と集中でどこから始めるのか営業と開発間で合意形成しながら進めます。
試作を開発で進め、営業はイノベーターにトライを重ね、トライ&エラーで完成品に仕上げていきます。

成長マトリックスから企画の種を出すツール事例

しかけポイント

①縦軸は、製品だけでなく技術の観点から現と新で分けてもよいでしょう。
②ターゲットを決めた後、開発部と営業部のコラボレーションがうまくいかなければ、なかなか前には進みません。

 

リテラシーレベルを見える化してマーケティング戦略を立案するしかけとツール

ソリューション営業では、組織性(組織間連携)と関係性(顧客との依存性・適応度)が求められ、これをホーカンソンは相互依存モデルにまとめました。

技術×リテラシーの見える化による戦略選択の手順

縦軸は、製品の技術的能力であり、自社製品やサービスの技術的な水準がどの程度高いかを表します。
横軸は、顧客適応能力=リテラシーであり、顧客の個別ニーズに対する特注仕様の受注生産のようなニーズに応えることがどの程度必要とされているかを表します。
技術的能力・顧客適応能力が双方低い領域=標準品などの規模の経済による低価格戦略、
技術的能力が高く顧客適応能力が低い領域=製品の品質などによる差別化を目指した製品開発戦略、
技術的能力が高く顧客適応能力が低い領域=柔軟な生産体制の構築による顧客調整戦略、
技術的能力・顧客適応能力が双方高い領域=顧客との綿密な関係性とカスタマイズに応えていく顧客開発戦略、
といったマーケティング戦略が求められます。
このように4象限を描いた後、自社の製品を当てはめてみると現製品がどの領域におかれているのか見えてきます。

ホーカンソンは相互依存モデルのツール事例

しかけポイント

①4象限を描き、各製品を当てはめていくと現状の領域が見えてきます。
②今後の自社の進むべき方向は、製品の技術的能力を高めるべきか、顧客適応能力を高めるべきか意思決定していきます。

 

PPM分析で成長性を見える化して次のビジネスを創出するしかけとツール

製品には、ライフサイクルがあり、導入期・成長期・成熟期・衰退期へと売上げカーブを描きます。
そこで、自社のPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)分析を行い、経営資源の配分が最も効率的・効果的となる製品・事業相互の組み合わせ(ポートフォリオ)を決定していきます。

PPM分析の手順

PPMは、縦軸に外部変数(市場成長率)、横軸に内部変数(相対的市場占有率)を入れます。
市場成長率と相対的市場占有率が双方高い領域=花形で更に成長が望める市場で維持していく商品、
市場成長率が低く相対的市場占有率が高い領域=金のなる木で成熟・安定を向かえた収穫商品、
市場成長率が高く相対的市場占有率が低い領域=問題児で競争激化して育成が求められる商品、
市場成長率と相対的市場占有率が双方低い領域=負け犬で停滞・衰退しており撤退が求められる商品となります。
次に、自社の各製品をそれぞれ成長性と占有度の数値を入れ、売上げ規模を円の大きさなどで表しながら、製品や事業ごとに収益性、成長性、キャッシュフローなどを評価し、その拡大、維持、縮小、撤退を決定します。

PPMのツール事例

しかけポイント

①金のなる木はキャッシュフローを生み出す製品、花形は投資を続けていくことが必要な製品、問題児は積極的な追加投資か撤退が必要な製品、負け犬は撤退すべき製品となります。

 

ビジネスの上流を見える化して請負業務からの脱却するしかけとツール

メーカーにおける請負的業務とは、客先支給図面に応じてその図面とおりに完成品に仕上げて納品するスタイルです。
このような場合、主導権が全て顧客にあり、製作・材料・価格面など様々な項目に関して手足を出せないような状態になりがちです。
そこで、少しでも自社に有利で、つくりやすく、利益を獲得できるような仕様にしていくためには、顧客との窓口を発注元の購買部から少しでも上流にさかのぼり、下請け的体質からの脱却をはからなければなりません。

上流を見える化して請負的業務からの脱却をはかる手順

まず顧客のビジネスの流れをつかみます。
顧客が発注に至るまでのプロセスを、製品企画→製品開発→設計→試作→生産準備といったような形で流れを整理し、その担当部門や担当者をつかんでいきます。
そして、狙うところは、デザイン・インです。顧客の開発部門に技術者を派遣することができれば、自社に有利な図面を書くことができ、請負的な業務からの脱却が可能となります。

上流追跡表のツール事例

しかけポイント

①従来の商流を見直そうという意図が見えなければ、いつまでたっても請負的業務からの脱却は難しいです。
②様々な伝手・手づる・コネ・紹介などの糸口をたどり、キーマンを探り出します。

 

ビジネスの下流を見える化して根幹を変える種をつかむしかけとツール

国内市場は成熟期を迎え、拡大の余地は望めそうもない所も多くあります。
このような中では、マーケットを下流に広げて、2次産業から3次産業へと裾野を広げていくことで、新市場が見えてくることがあります。

下流を見える化して根幹を変える種をつかむ手順

通常の製品出荷以外にどのようなライフサイクルがあるのか明らかにします。
例えば、自動車であれば、
OEMとして他社に供給する製造機能、
納車後の法廷点検・車検などの整備機能、
洗車・ガソリン補給などのスタンド機能、
エンジンオイル交換などのサービスショップ機能、
買取再販の中古販売機能、
鉄スクラップ再販などのリサイクル機能、
解体などの廃棄処分機能などが考えられます。
それぞれの機能に応じて、それぞれの専門業者(競合先)が存在し、複数の機能を並列でこなす業者も存在します。
次に、各機能において、技術力・設備能力などの自社能力から参入障壁の高さを洗い出します。
更に、そこから競合先が弱く、参入障壁の低いゾーンがビジネスの種として見えてきます。

下流分析表のツール事例

しかけポイント

①海外マーケット参入を検討する場合も自社の現ビジネスの延長線上で考えるのではなく、アフターマーケットも検討します。例えば、中国で完成品市場に参入するのは難しくても、洗車などの市場では参入障壁が低いかもしれません。

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