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人手不足でも生産性向上!IoTを活用した作業の見える化で成長する製造チームへ

製造DX・IoT化│作業管理アプリを使った作業の見える化で生産性を向上する方法

現在、製造業の中で深刻な課題となっているのが「人手不足」です。労働人口の減少に加えて、人材確保・教育も難しく、人手頼りの現場体制が限界を迎えています。その環境下では十分な管理・教育ができず、作業のムダや不得手が見えず、作業効率が落ち、成長ができません。本記事では、製造現場のDX・IoT化により作業の見える化を行うことで生産性を向上し成長するチームにする方法を解説します。

<目次>
1.製造業の現場でよくある悩みと課題
2.なぜIoT化による作業の見える化が必要なのか?
3.IoT化を加速させる作業管理アプリ
4.IoT化で作業に潜む効率化と成長の種を捉える
5.作業管理アプリの特長と導入メリット
6.作業管理アプリで現場がどう変わるのか?
7.導入事例と成功企業の声
8.まとめ│IoT活用による人手不足問題の解決はコンサルソーシングへ相談を

 

1.製造業の現場でよくある悩みと課題

近年、多くの製造業現場で課題となっているのが「人材不足」であり、「人手不足で現場が回らない」という状況に陥っています。
さらに、人数が足りないだけでなく、ベテランや中堅が少なくなり、管理者やベテランの負担が増えていることが大きな問題となっています。管理者に余裕がなくなり、教育や管理に手が回らず、職場の品質や生産性の低下に歯止めがきかない状態となっています。
それに拍車をかけているのが、優秀な人材の流出です。管理が行き届かない職場では、優秀な人材ほど働きがいを失い、将来に対する不安を増大させて、転職を考えるようになってしまいます。人手不足対策で採用を増やしても、管理者やベテランに余裕がないため、教育訓練が十分にできないまま、現場に投入することになり、採用した人を戦力として活かすことができない状態となってしまっています。
このように、人手不足は、人数が足りず現場を回せないというだけでなく、将来に向けて企業の「ものづくり力」も低下させてしまいます。

人手不足の製造現場では、下記のようなことが起こっています。

 

〈作業者任せと我流によってムダが多い〉
管理者に余裕がなく、管理が行き届いていない職場では、作業者任せの仕事が横行してしまい、各々が自分流のやり方で仕事をするため、ムダの多い作業となっています。
〈不得手とムダが見えない〉
作業者本人も、自分のやり方を見直す比較材料や方法がないため、不得手なことが見えず、ムダに気づくことができません。当然、作業の習熟度は高まらず、効率も低いままとなってしまいます。
〈成長を感じられず、仕事がつまらない〉
そのような状態では、仕事を通じて、自分の成長を感じることできないため、仕事に真摯で、課題意識の高い優秀な人材ほど、やる気を失ってしまいます。

このような現場の状況では、苦労して採用をしても、採用した人を活かすことができず、定着させることも難しいため、人手不足対策として、今ある人材を最大限に活かす取り組みが急務であり、人の戦力化を加速させる、成長する職場づくりを進めなければなりません。

 

2.なぜIoT化による作業の見える化が必要なのか?

今ある人材を最大限に活かすためには、作業の効率化と成長の種を捉えるための「作業のムダ、不得手の見える化」が重要です。
そして、ムダをなくし、不得手を解決する取り組みを引き出し、「成長を実感する見える化」も必要です。

 

〈作業のムダの見える化〉
作業のムダは、サンプリングや集計データから見つけることは困難であり、作業の内訳やバラツキデータから、作業や動作のムダを見つけることができるようにする必要があります。

〈不得手の見える化〉
比較するものがない中では、どの作業や動作が不得手なのか気づくことは難しく、標準時間との比較、作業時間のバラツキからの最大と最小の違いを比較することで、不得手に気づくことができるようにします。

〈成長を実感する見える化〉
数値の良し悪しの結果だけでは、自分の成長を感じることはできません。自分が取り組んだこと、工夫したことと連動した数値を見ることで、打てば響く、というように成長を感じさせることが大切です。

これら「作業のムダや不得手、成長の見える化」をすることで、作業の効率化と成長に繋がります。しかし、このような見える化を管理者が行う余裕がないのが現状です。そこで、デジタルツールの登場です。製造DXにおいても重要である、IoTの活用により作業を見える化し、管理者が現場に細かく入らなくても、作業の効率化と成長を進めることかできます。

 

3.IoT化を加速させる作業管理アプリ

弊社が開発した「IoTを活用した作業の見える化」を行うための作業管理アプリをご紹介します。

 

作業者一人ひとりに、作業管理アプリをインストールしたタブレット端末を配布し、作業者の一日の作業を見える化し、データの収集・集計/分析をします。では、この作業管理アプリによって、どのように作業の見える化ができるのか、紹介しましょう。

 

4.IoT化で作業に潜む効率化と成長の種を捉える

 

弊社の作業管理アプリでは、作業中の時間をカウントダウン形式で常時表示します。
残りの時間が見えることで、自分の作業スピードを知り、作業の不得手ポイントをその場で認識できるようになり、習熟ポイントが明確になります。
そして、残り時間から、残りの作業の見通しを立てて工夫することで、ムダのない作業ができるようになり、作業時間と連動した作業数量の進捗から作業のペース配分を知ることができ、作業ペースを維持することで作業の安定化と習熟度を高めることができます。

 

 

また、作業指示書や伝票などの作業指示単位で、作業時間のデータを収集をし、同じ部品・工程の過去からの作業時間のバラツキと推移のデータを作業者ごとに集計することができます。いつ・どのような状況の時に、作業時間が長かったのか・短かったのか、振り返ることができ、不得手やムダの原因を追えるようになります。集計データは毎日更新されるため、忘れないうちにムダと不得手を確認することができます。

 

 

作業管理アプリで収集した作業情報データは、作業や動作ごとに分類し、集計することができます。
そうすることで、作業の品質や効率を低下させるムダな作業に費やされた時間が一目でわかるようになり、時間の大きいムダが明確になることで、効果の大きい作業改善のテーマに取り組むことができるようになります。

 

 

作業管理アプリは、毎日、作業データが更新されるため、作業者が取り組んだこと、工夫したことの結果として、作業時間がどのように変化したのか、取り組みによって良くなったのか、変わらなかったのか、を翌日には知ることができます。
作業者は、日々様々なことにチャレンジし、その結果をデータとして得ることを繰り返すことで、仕事を通じて自分が成長できているか、実感することができるようになります。

 

5.作業管理アプリの特長と導入メリット

作業者全員の「作業の見える化」を実現するうえで最大のネックとなるのは、作業管理アプリの導入コストと手間です。

 

特長①導入・運用コストが安価で最短1週間ですぐ利用できる
コストをネックにタブレットを全員に配布することができないということがないように、安価なandroidタブレットで稼働するアプリとすることで、1~2万円程度のタブレットで利用でき、アプリの使用料金は【50台まで月額15万円】と安価なコストで提供します。
また、Wifi環境を用意するだけで利用が可能で、クラウドストレージと仮想デスクトップの活用により、サーバーを不要にし、コストを抑え、指定の部品マスターと工程マスターを用意すれば、【最短1週間】で利用開始することができます。

特長②カスタマイズが簡単で、データ共有・連携が容易
専門の情報システム管理者がいない企業様でも導入できるように、特別なプログラム知識がなくてもEXCELでの設定をするだけで、収集・分析方法を自分たちの管理スタイルに合わせてカスタマイズすることが可能です。また、Googleドライブによるデータの保管・共有をするため、現在、お使いのシステムとの連携も容易にできます。

特長③現場のペーパーレス化を助け、安心のセキュリティ
Googleのクラウドサービスが利用できるため、現場のペーパーレス化ができ、Google経由のデータのやり取りでセキュリティ面も安全です。

 

6.作業管理アプリで現場がどう変わるのか?

では、作業管理アプリを導入すると、現場でどのように使うのか、その使い勝手も気になると思います。

 

作業管理アプリは、作業指示書や伝票のQRコードを読み取り、「ボタン」をタップするだけで簡単に利用ができ、作業が開始されれば、タブレットに作業時間がカウントされ、時間と進捗で作業ペースをつかみつつ、作業を行います。作業中断なども、内容と時間がカウントされます。
作業が終われば、終了のボタンをタップするだけで、作業データが、Wifiを通じてアップロードされます。
QRコードは、EXCELで簡単に作ることができ、現在の生産指示データなどを使って、指示書や作業手順書などにQRコードを表示させるのみです。

 

 

そして、収集された作業データは、自動で集計され、翌日、集計・分析を見ることができ、タブレットから収集されたリアルな作業データを使って、
・作業者ごとの作業内容と時間の見える化
・負荷管理
・生産性改善
・原価管理
に役立てることができるようになります。

 

7.導入事例と成功企業の声

では、実際に作業管理アプリを導入し、改善に取り組むことでどのような効果、反応があったのか、導入事例からご紹介します。

「作業管理アプリによって、作業の見える化がされ、作業の効率化と成長の種を捉えることができたか?」

 

結果として、作業の内訳と時間、バラツキ、標準時間と実作業時間の差異などのデータから、ムダな作業や経験不足からの問題などを見つけることができ、スイッチングロスや人探し、資料探しなど、現場としても思ってもみないことに時間を浪費されていることに気づくことができました。
その結果をもとに、最初の改善は作業から作業への切り替えで発生するスイッチングロスに取り組みました。
全体の10%以上の時間を占めていたことに、作業者自身も驚いており、これは、作業順番が曖昧なことによる迷いや探索、指示待ち状態から発生するもので、連動して相談・打合せの時間も長くなる傾向にありました。
指示管理の改善によって、スイッチングロスをなくすことができ、連動していた相談・打合せも少なくなり、生産性向上に大きく寄与しました。

「作業者の育成はできたのか?」

 

結果として、習熟スピードを速くし、育成において大きな効果をあげました。
記載しているグラフは、仕上げ作業の例です。作業管理アプリ導入前は、半年以上にわたって習熟度が低い状態でしたが、作業者の方に、作業管理アプリを使って、自分の作業のバラツキの原因を探りながら、工夫をしてもらった結果、3ヶ月後にはバラツキの幅が1/4になり、作業時間を30%以上短縮することができました。
ポイントは、バラツキに注目することです。バラツキは、作業がスムーズなときと手間取るときの時間の差であり、そこに作業を不安定にする原因が潜んでいます。その原因を自分で認識し、様々な工夫をすることで作業は安定し、バラツキが小さくなった分だけ作業時間は短くなりました。

「生産性は高まったのか?」

 

これまでの説明からわかるように、生産性は大きく高まる結果となりました。
事例会社の加工部門では、38%以上の生産性が高まり、月当たり161万円、年間1900万円相当の労務費の低減を実現しました。

これまで説明した作業改善や習熟度の向上によって、生産性は高まるのは当然ですが、別の理由も紹介させていただきます。
作業管理アプリによって、作業時間を示し、カウントすることで、作業者は時間を意識した作業をするように行動変容が起きます。残り時間を意識して、作業環境ややり方を工夫することを日常化する姿勢と行動が喚起されます。これにより、小さな工夫の積み上げて、作業時間が短くなりました。

さらに、見た目からわかる変化としては、明らかに整理整頓が進みます。全体で取り組む5Sとは違い、自分流の整理整頓ですが、自分なりに考えられた表示や置き方がされるようになります。

「定着率は高まったか?」

 

定着率は、様々な要因が絡むため、数値的な変化は不明でした。そのため、ここでは作業者の意識や会社への期待に変化があったかを、現場の声をもとに紹介します。

当初、この作業管理アプリの導入は、現場からの強い反発があると覚悟していましたが、実際に導入してみると、反発らしい反発はなく、逆に、協力姿勢が強く、運用にあたっての多くの建設的な提案がありました。

実際導入してみての感想を聞くと、「アプリを通じて一人ひとりの仕事ぶりを見てもらえることが嬉しい」との声があり、特に仕事ができると言われている人ほど、前向きな姿勢で取り組んでいました。「自分の仕事ぶりを見てもらえること」、「データで公正な評価をしてもらえること」への期待が大きく、アプリからのデータを気にするようなり、何かに取り組んだ時にその数値が高まることを楽しんで活用していました。
このことから、「自分の成長を実感し、仕事を通じて手ごたえと喜びを感じて働くこと」に繋がっていると感じています。
これらの取り組みは、まだ道半ばであり、今後さらに、作業者の方たちの成長とマインドを高める取り組みをしていく予定です。

 

8.まとめ│IoT活用による人手不足問題の解決はコンサルソーシングへ相談を

 

ここまで、「IoT活用による作業の見える化」によって、人手不足でも生産性を高める方法を事例とともに紹介してきました。
製造業の人手不足は深刻化しており、放置することで離職率の増加や業績悪化など負のスパイラルに陥ることも多くあります。
まずは、推測で行いがちな業務改善をIoTツールなどを用いたデータ分析に切り替え、効率的な業務改善を図りましょう。

コンサルソーシング株式会社には、MTOアプリ(DX化ツール)やトヨタ流改善コンサルを用いて3万人の人材育成と2,400件のコンサルティング実績があります。
今いる人材で人手不足を解消したいとお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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Q.1人手不足解消のための助成金・補助金はありますか?
A.1はい、あります。特に2024年に開始される省人化・省力化補助金が注目されています。ほかにも業務改善助成金、キャリアアップ助成金などがありますので、自社の取り組みに当てはまる助成金や補助金を活用してください。Q.2人手不足解消のために何から始めたらいいですか?
A.2人手不足解消のために何が必要か明確でない場合は、社内へのアンケートを実施する方法があります。無記名にするなどして率直な意見を知るとよいでしょう。

人手不足でも生産性アップの秘訣は、以下の動画をご覧ください。

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