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ムダとは~トヨタのムダとり改善は顧客視点のムダ

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改善の図

ムダとり改善を成功させるために顧客視点のムダについて理解を深める

トヨタ生産方式の代表的な改善は、ムダとり改善です。
ムダとり改善の対象である「ムダ」とは、どのようなものでしょうか。
ムダとは必要のないモノですが、トヨタのムダとり改善のムダは、顧客視点のムダです。
ムダとり改善を行う上で、この「ムダ」を正しく理解することが大切です。

<目次>
 ・ムダとは
 ・ムダを生むもの
 ・ムダを見えなくするもの
 ・ムダを見つけ無くすためには

ムダとは

組織視点と顧客視点のムダの図

まず、ムダとは、何なのか考えてみましょう。
通常、ムダを考えるときは、組織にとって必要か否かで判断されます。
ですから、組織にとって必要のないものがムダであり、顧客に価値を提供するために必要な仕事はムダではないと思われています。
これは、組織視点で見ているためです。
視点を変えて、顧客視点で仕事をみるとどうでしょうか?
顧客にとって価値のあるものと、顧客にとって価値のないものに分けられます。
組織にとって必要なものと顧客にとって価値のあるものは、全く同じではありません。
顧客にとって価値のあるもので、組織にとって必要なものは、顧客に提供している付加価値です。
顧客にとって価値がないもので、組織にとって必要のないものは、組織のムダです。
組織にとって必要であっても、顧客にとって直接価値を提供していない仕事は、顧客のムダと言います。
例えば、業務の進捗を把握して、管理するための、進捗会議は、顧客のムダになります。
進捗会議そのものは、顧客に直接価値を提供していませんが、会社としては、進捗会議がないと業務に支障をきたすことになります。

ムダを生むもの

では、ムダは、何から生まれるのでしょうか?
ムダは、自分の中にある「癖」と「常識」から生まれます。

ムダを生む癖と常識の図

癖は、無意識におこなっている言動や修正のことです。
ついついやってしまう癖が無意識にムダを生みます。
みなさんは、何かを企画するとき何から考えますか?
例えば、イベントを企画するとき、イベントのゲストは誰にしようか、ゲームはどのようなものにしようかなど、内容を先に検討するとします。
そして、詳細が決定したところで、会場を手配しようと思って空き状況を確認したとします。
結局、会場が空いていなくて、イベントが実行できず、いろいろ企画したことがムダになってしまうようなことがあります。
このように、何かを企画するときに、すぐに内容の検討に入って、実行性の調査検討を後回しにしてしまうような癖があると、いろいろな検討事項をムダにしてしまいます。
それを、自覚のないまま、何度も繰り返していたりするのです。

常識は、癖よりも強力にムダを隠してしまいます。
常識は、価値観であり、価値の判断基準です。
ですから、基準が違えば、ムダなものを価値があると思い込ませてしまいます。
そして、その常識にとらわれている限り、繰り返しムダを生むことになります。

ムダを見えなくするもの

ムダとは、顧客にとって価値のないものです。
価値は、時間とともに競合などとの相対的関係から変化していきます。
生まれたり、消えたりするのです。
現在、価値があっても将来的に価値がなくなるもの、
今は、価値がないが将来的に価値が生まれるものがあります。
価値の変化に伴い、ムダも変化していきます。
この生き物のようなとらえにくいムダをわからなくしてしまうものがあります。
それは、「必要」と「常識」です。

ムダを見えなくする必要と常識の図

必要は、組織にとって必要か否かという見方のことです。
必要だということになれば、その仕事はムダではありませんからやめられません。
また、顧客にとって価値のあるものと組織にとって必要なものの違いがよくわからなくて、必要なものが価値のあるものだと考えてしまいます。
そうなると、ムダをムダとして見ることができなくなってしまいます。
例えば、営業が発注伝票を作成することはムダだと言いきれますか?
伝票がないと、製作も顧客への納品もできないのでムダではないと思うかもしれません。
しかし、インターネット上で顧客が注文して、その情報が直接工場に送信されるようになれば、発注伝票の作成はムダになります。
営業が顧客に提供する価値は、顧客への商品紹介や提案であって注文のとりつぎではないということになります。
必要ということにとらわれ続けるか、顧客のムダとして見ることができたかの違いになります。

また、常識は、価値観であり、価値の有無の判断基準です。
自分たちの常識が顧客の常識とずれていたりすると、実際には価値がないものを価値があると思い込んでしまい、ムダなものをムダではないと信じてしまいます。
常識が変われば、価値の有無も簡単に変わります。
そして、ムダに次々に気づくようになるのです。

ムダを見つけ無くすためには

では、ムダを見つけ無くすためには、どうすればよいのでしょうか?次の3つを行います。
1つ目は、価値を見る目を養う、
2つ目は、ムダを生む癖を、価値を生む癖に、改造する、
3つ目は、常識の壁を破る力を持つ、です。

価値を見る目を養う

価値を見る目を養う図

ムダを無くすためには、まず、ムダを見つけることが必要です。
必要か否かでものを見る人は、顧客のムダを見つけることは難しいのです。
なぜならば、顧客にとって何に価値があるのかがわからないと価値のないモノもわからないからです。
つまり、価値を見る目が養われていないからなのです。
ムダを見つけるためには、価値を見ることができなければなりません。
顧客にとっての価値を探究し続けましょう。

ムダを生む癖を価値を生む癖に改造する

ムダを生む癖を価値を生む癖に改造する図

ムダは、自分の中の「癖」から生まれることをお話しました。
では、癖のない仕事のスタイルが良いのでしょうか?
癖がないということは、個性がない、特徴がないということで他と差別化できないということになります。
ですから、癖のない仕事のスタイルが良いわけではありません。
癖をなくすのではなく、ムダを生む悪い癖を価値を生む良い癖に改造することが大切です。

ムダを生む癖を認識するためには、自責のムダ、つまり、自分たち自身に責任があるムダを意識して見つけるようにします。
自責のムダに気づくためには、予定以外の業務が発生した際に自分の行動を振り返るようにするとよいでしょう。
このような視点で見ると自責のムダに気づきやすいのです。

ムダを見つけることができれば、価値も見つけることができます。
価値を生むために、自分たちが身につけるべき行動特性を何度も言い聞かせ、躾けて、癖づけしていきます。

常識の壁を破る力を持つ

常識の壁を破る力をもつ図

ムダを見つけるときは、必ず価値を探究しなければなりません。
顧客にとって価値があるのかどうか、現在の顧客、将来の顧客、他の市場の顧客、様々な視点から価値を探究し続けます。
価値を探究し続けることが自分たちの常識を変えることを誘発していき、常識の壁を越えた世界から物事を見る目が養われることになります。
常識の壁、特に、業界の壁を破ったときにたいへん魅力的な競争力が生まれます。
そこには、新しい市場があり、常識の壁を越えた存在こそが新たな価値を創造し、その市場でオンリーワンとなり、他社の追随を許さないものとなります。
常識の壁を破る力を持つことが、究極的にムダ取り改善がめざすものなのです。

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