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業務目標の達成度を高める設定とブレークダウンの手順と事例

業務目標の設定とブレークダウンイメージ

業務目標の職場別・QCD別設定の仕方

業務目標を掲げても達成できないのは、業務目標が行動レベルまで落とされてないことが原因です。職場が実行でき、評価できるレベルにブレークダウンすることで、目標達成に向けた取り組みができるようになります。行動レベルまで具体化することを業務目標のブレークダウンに仕方を3ステップに分けて、事例を交えて説明します。

 <目次>
業務目標の設定とブレークダウンの必要性
職場レベルの業務目標の設定
業務目標の向上部分を明確にする
業務目標をQCDの視点で目標設定する

業務目標の設定とブレークダウンの必要性

業務目標をブレークダウンするとはどのような事でしょう。

業務目標とは

私たちの職場には、必ず、業務目標があります。
そして、それは売上高であったり利益額であったり、販売本数、可用性、納期順守率であったりと、その職場の位置づけや業務内容によって異なってきます。

業務目標のブレークダウンの必要性のイメージ


業務目標をブレークダウンして設定する

それらの業務上の目標を単純に現場の担当者に落としたらどのようになってしまうでしょう。
例えば、「売上高を5000万円にする」という業務目標を現場の担当に落とし込んだとします。
すると、具体的に何をすればよいか分からずに行動ができない人が出てきたり、直接、自分には関係のない事だと思い他人ごとになってしまう人が表れたり、自分たちの目標として具体的に認識できなくなります。
また、目標を達成するためにとにかく何かしなければと闇雲に行動する人や、緊張感がなく適当に行動する人など、具体的に何をどれだけ行う必要があるか分かっていない人たちが表れます。
そして、目先の目標値だけに目がいってしまい、後先を考えずにとにかく売上をあげることだけに奔走するなど、示された値だけを見て他への影響を考えていない人が表れます。

このようなことにならないためには、業務目標をブレークダウンして設定しなければならないのです。

業務目標のブレークダウン設定とステップ

業務目標のブレークダウンステップ図



業務目標のブレークダウンは、大きく3つのステップがあります。
まず、業務目標を職場のレベルまで落としていきます。これによって、自分たちの目標として認識できるようになります。
次に、職場レベルの業務目標の向上させる部分を明確にします。これによって、具体的に何をどれだけ行う必要があるかが明確になります。
最後に、業務目標の向上部分をQCDの視点へ展開します。これによって、示された値だけではなく他の項目への影響を考えることができるようになるのです。

職場レベルの業務目標の設定

業務目標の職場への展開イメージ

第1ステップは、業務目標を職場レベルまで落として設定することです。

ある営業部の今年度の目標は、売上高が1億5千万円で利益額が5千万円だったとします。
その値を職場レベルに落とすことなく、この目標目指して頑張るぞ!と掛け声をかけたとすると、ある製品の担当者の間からは「もう売上のアップは無理だ!」などと否定的な反応が沸き起こります。
また、他の製品の担当者の間からは「この程度の売上であれば楽勝!」などという目標を軽視するような反応が起きます。
そして、事務の担当者からは「自分たちには関係ない」というようなという他人ごとという雰囲気が表れます。

業務目標を職場レベルまで落とさないとメンバーの意識は高まりません。
そのためには、職場の役割や位置づけを明確にすることが必要になります。
売上は維持しつつ、コスト削減により利益を確保する位置づけなのか、利益やコストなどよりもとにかく売上をあげていく位置づけなのか、事務処理を効率化して徹底的にコストを削減する位置づけなのかなどを明確にするのです。
そして、その役割や位置づけに基づいて業務目標を分割していくのです。
売上高は据え置きで営業費用の削減目標になったり、大幅な売上高の増加目標になったり、サービス品質の向上と間接費の削減する目標になったりするのです。

職場レベルの業務目標の設定手順

職場レベルの業務目標設定事例

業務目標を職場レベルまで落とすには、
まず初めに、部や課などの上位の業務目標を確認します。
年度の初めに設定された今年度の業務目標です。
事例では、売上高が35億円、営業利益額が2億円、のように全社の経営目標から各部や各課に落とし込まれた数値です。
あなたの職場の、上位組織が掲げている今年度の業務目標を確認しましょう。

次に、職場の役割や位置づけを確認します。
職務分掌や組織構成などで明確になっている場合もありますし、それでも明確ではない場合は上司などに確認します。
事例では、ネットワーク・ミドルウェア製品の企画、開発、販売支援などのように、自分の職場が行うべき業務範囲が、何をどこからどこまで行うことであるかを明確にします。
例えば、顧客の地域や業種、社名などで区分したり、担当製品や製品群で区分したり、業務の種類で区分したりするのです。
あなたの職場の役割や位置づけを明確にしてみてください。

最後に、自職場の役割や位置づけを考えた場合、上位組織の業務目標を達成するためには、自分たちは何を実現しなければならないかを明確にします。
事例では、アクティブ監視型ネットワーク監視機能を9月までに市場投入すること、大手銀行向けネット監視ツールのシェア65%以上にすること、XYZシリーズ製品の販売本数を2300本以上にすることなどを設定しています。
このように上位組織の業務目標を、自職場の役割や位置づけを踏まえた上で職場のメンバーが具体的にイメージできるレベルまで落とし込んで設定していきます。

業務目標の向上部分を明確にする

業務目標の向上部分の明確化のイメージ

第2ステップは、職場レベルの業務目標の向上させる部分を明確にすることです。

ある職場の今年度の目標は、売上高1億円で営業利益が3千万円です。
単純にこの数字だけを見て行動を始めると、とにかく売上を稼ごうと、闇雲に新規顧客の開拓などにいそしんだりします。しかし、そのためには多くの経費を浪費してしまうことになるのです。
このように、目標値の全体だけをみていると、本来手を打たなければならない部分を、見誤ることになります。

自分たちが具体的に何をどれだけ向上させなければならないかが明確になっていれば、実際に行わなければならないことがわかります。
その結果、売り上げの向上のために新規顧客の開拓に回るよりも、既存顧客へのサービスを充実させて客単価を上げる工夫をしたり、訪問経路などを変えることで経費の削減を測ったりという行動につながっていくのです。

向上部分を明確にすることで、どこに注力するべきかが明確になるのです。

業務目標の向上部分の明確化手順

向上部分の明確化事例



職場レベルの業務目標の向上させる部分を明確にするには、
まず、自分の職場が今のやり方のままで仕事を進めていったら、今年度の業務目標をどこまで達成できるのかを考えます。
事例では、昨年までの実績からABVの開発は11月までかかってしまいそうですし、大手銀行向けのネット監視ツールのシェアは50%までです。
XYZシリーズ製品の開発コストは今までの業務見直しの仕方で4000万円まで削減ができる。
このように、昨年までの実績などを基にどれくらいの期間や品質で業務を行うことができそうか、売上金額や数量などは昨年の実績に対して他社の動きなどを勘案するとどれくらいまでしか確保できないか、コストについてはこの売上や品質を出すためには本来どれだけの人員が必要かという発想で計算していきます。
なお、これはあくまでも自分の想定です。正解などはないのですから、正しい数値を求めようとしないでください。
「たぶんこれくらいだろう」くらいの気持ちで設定してください。
では、あなたの職場の業務目標の成行き部分を考えてみてください。

そして、今年度の業務目標から成行き部分を引いて、向上させる部分を明確にします。
これは単純に引き算をするだけです。
事例では、ABVの開発は9月までであるにもかかわらず、成行きでは11月になっています。ですから、2カ月短縮しなければならないということになるのです。
このように単純に引き算をすればよいのです。

業務目標をQCDの視点で目標設定する

QCD視点での展開のイメージ

第3ステップは、業務目標の向上部分をQCDの視点で展開して目標設定することです。

ある営業部門の売り上げ目標が、昨年度から100%アップの1億円だったとします。
「このような目標が達成できるのか?」と不安に思いながら取り組んでいこうとする人や、あれも、これもやらなければならない、と混乱して、悩んでしまう人や、とにかく何でもよいからやってしまおう、と暴走してしまう人などが表れます。

このような状況をおこさないためには、目標達成のための具体的な方向性が必要になるのです。
その際に、考えていく視点としてクオリティーとコスト、デリバリーの3つがあります。
クオリティーとは、製品やサービスの質をどの程度のものにするか、ということを決めたものです。
コストとは、製品やサービスに費やすものをどの程度に抑えるか、ということを決めたモノです。
デリバリーとは、製品やサービスをどのくらいの期間や期日で、どのように届けるか、ということを決めたモノです。

業務目標の向上部分を、これら3つの視点に展開していくのです。
そして、業務目標の達成のための具体的な方向性を明確にします。

業務目標のQCD目標の設定手順

業務目標のQCD別目標設定の事例



業務目標の向上部分をクオリティー、コスト、デリバリーの視点へ展開していきます。
まず、クオリティーについてみてみましょう。
大手銀行向けのネットワーク監視ツールのシェアを上げるためにはABVのレスポンス性能を向上させることを考えました。
XYZシリーズ製品の拡販と、顧客の信頼度を向上させるためには顧客の業務停止トラブルをなくすことを考えました。
業務目標の向上させる部分を実現させるためには、クオリティー項目を具体的にどうすれば良いと考えるかを明確にします。

次に、コストについてみてみましょう。
開発コストを削減するためには、品質の劣化によるロスコストと要員配置のアイドルコストを下げることを考えました。
開発の管理コストを削減するためには、要員配置のアイドルコストと管理のためにかかっている一般コストを下げることを考えました。
業務目標の向上させる部分を実現させるためには、コスト項目を具体的にどうすれば良いと考えるかを明確にします。

最後に、デリバリーについてみてみましょう。
ABV製品の開発期間を2カ月短縮するためには、要件定義のリードタイムを1/2に短縮し、テストリードタイムを30%短縮させることを考えました。
業務目標の向上させる部分を実現させるためには、デリバリー項目を具体的にどうすれば良いと考えるかを明確にします。

QCD展開の注意点

QCDバランスのイメージ



業務目標をQCDの視点に展開する際に注意すべき点があります。
それは、Q、C、Dのバランスです。
例えば、1億円の売り上げをあげるために自動車の性能を向上させようと考えたとします。
その指示のもとに、エンジニアが必死に自動車のチューニングをします。
しかし、売り上げを上げるためには、もっと性能の向上が必要だと言われます。
そこで、エンジニアは更にチューニングを続けていくのです。この間にもエンジニアの人件費は消費され、コストが超過してしまい採算に合わなくなってしまいます。
それでも、売り上げを上げるためには、更に性能を向上にこだわり続けます。
そして、エンジニアが更にチューニングを続けていくことで発売の期日に間に合わなくなってしまうのです。
目標値に囚われ、特定のことだけに偏ってしまうと、他の部分で大きな問題を発生させることになります。
クオリティー、コスト、デリバリーはお互いに関連しており、それぞれの関係を意識してバランスを取りながら設定していくことが大切なのです。

業務目標のブレクダウン設定の動画も公開中!ご覧ください。

 

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