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仕事の見える化:タスク管理による見える化改善の進め方

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かんばん方式のタスク管理でチーム力を高める見える化

仕事の見える化は、何のため、誰のために行っているか考えてみましょう。
上司や管理者のための見える化ではありません。自分たちにとって、その見える化は意義と価値がありますか?
かんばん方式のタスク管理(ストア管理)で意義と価値のある仕事の見える化の進め方を紹介します。
<目次>

(1)仕事の見える化の目的
(2)仕事の見える化は優先度や重要度を「組織」の視点で考える
(3)仕事の見通しを個人任せにしない
(4)仕事の重要度の見える化と共有をする
(5)かんばん方式のタスク管理で仕事のタスクの割り当て管理
みんなの見える化

(1)仕事の見える化の目的

まずかんばん方式のタスク管理で「見える化」に着手する前に目的を確認しておく必要があります。
誤解されがちなのが「見える化は監視のため」という考え方です。それは見える化の一つの側面でしかありません。
真のねらいは、組織が目的を達成し発展するために何が必要で、今何をすべきかに気づくことです。
生産物がそのまま仕事の結果となる製造業と違い、事務職場では何が結果となるかは千差万別です。
企画業務のような仕事では、その時々によって作り出すものが異なるだけでなく無形な場合も多いです。
そのため、成果物を通して組織の状態を見ることは難しいです。
しかし組織が成長していくためには、仕事の「結果」が見えなければなりません。
結果が見えるようになれば、達成すべき品質や生産性が測定できるようになります。
それで現状と課題が明らかになり、改善すべきポイントが見えてきます。
結果が見えないまま感覚だけに頼って改善活動を進めることは、見知らぬ土地で地図を持たず勘だけで目的地を目指すようなもので、道を誤ってしてしまう可能性があります。
組織が目的や目標を達成するために、目的に向かって正常に進んでいるのかを進行過程で見えるようにし異常をリアルタイムで把握できるようにします。
これは一見「監視」と見えるかもしれませんが、見える化の目的を「監視」としか考えられないのでは、発展のための次の手を考えるという行動がおろそかになる恐れがあります。
見える化に取り組む際には、その目的が、リアルタイムに把握した異常に対する予防管理スタイルの確立にあるという大前提に留意しなくてはなりません。

(2)仕事の見える化は優先度や重要度を「組織」の視点で考える

組織には常にいくつもの仕事があります。
それぞれの仕事の優先度や重要度は異なり、さらに、その優先度や重要度も時々刻々と変化します。
事件や事故などの緊急事態が発生すれば、その事象への対応だけでなく、後回しにしていた仕事を最優先で行う必要性が出てくる場合もあります。
しかし組織全体の仕事が見えない状態では、緊急事態が発生した場合、その事象に直接関係する一部のメンバーだけが必死になって対応する一方、後回しにできるような仕事を他のメンバーが淡々と行っている、という光景もよくみられます。
こうした歩調の乱れは、優先度や重要度の設定が担当者任せにしてことが原因となっています。
仕事を各メンバーに割り当てて担当制としている組織では、各社員自身が仕事の優先度や重要度を決めています。
個人レベルの決定が、組織全体にとっての優先度や重要度と一致するとは限りません。ミッションを確実に遂行するには、これらは組織が決めるべきことです。
一つひとつの仕事について組織が優先度や重要度を判断していくことが、優先度や重要度の見える化です。
タスク管理ボードによる仕事そのものの見える化で、組織の中で行われている仕事が洗い出され一覧できるようになります。
それで組織としての優先度や重要度を判断し、決めていくのです。
優先度は、仕事に着手する順番を決定する判断基準です。
基本的には納期によって決まり、納期を基点とした優先度決定であれば基準が明確なので誰が判断しても問題はないようにみえるが、仕事の見通しの程度なども判断材料となります。

(3)仕事の見通しを個人任せにしない

仕事の見通しについては人により異なり、個人任せにすると問題になりやすいです。
見通しの立っていないもの(仕事のアウトプットや次への展開が十分に見えていないもの、仕事を完成させる上で情報が不足しているようなもの)は早めに着手して、実行する中で一つひとつを整理して見通しをつけるのが先決です。
しかしその見通しに対する判断が個人任せだと判断を誤ることがあります。
見通しが立っていないと考える従業員がいたとしても、実は組織レベルでは十分見通しが立っているということがあったり、またその逆もあったりするからです。
見通しが立っている優先度の低いものから着手し、見通しの立っていない優先度の高いものを後回しにすれば、納期直前の段階で不足事項が明らかになった場合、追加仕事の発生などで大混乱しかねません。
組織が優先度を判断したほうがよいのはこのためです。

(4)仕事の重要度の見える化と共有をする

重要度とは、仕事の影響の大きさに比例するもので、その仕事に投入する能力や工数の高低、大小を判断するための基準となります。
仕事の難易度なども判断材料となります。
通常、その仕事がうまくいかなかったときに受けるダメージと失敗する確率を考慮して投入する担当者のスキル(力量)を決定していきます。
それを組織一人ひとりの力量を把握していない個人に任せると重要度の高い仕事に能力の低い者が割り当てられ、重要度の低い仕事を能力の高い者が行うなどの逆転現象が起こることがあります。
組織内の限られたリソースを有効に使って仕事をこなすためには組織としての重要度の判断が必要です。

(5)仕事のタスクの割り当て管理

かんばん方式のタスク管理で仕事の優先度や重要度を決める際は、各メンバーに割り当てた仕事をすべてカード化しタスク管理ボードに並べます。
そして、並べるときは組織で決めた判断基準(納期や機器の空き状況)に従って優先度を付け、優先度の高いものから順に並べていきます。
この優先度を決めるための判断基準は組織ごとに定義して作成します。突発的な事象が発生した場合には、その組織の管理者の判断により優先度を変更します。
また各タスクカードの重要度についても検討していきます。
重要度を決める判断基準となるのは、その仕事が組織にとってどの程度の影響を持つかどうかです。
各タスクカードの優先度と重要度を明らかにしてから、各スタッフがタスク管理ボード上で着手するタスクカードを取っていきます。
この際、重要度の高いタスクカードについてその仕事を確実にこなせるスタッフが取るようにし、その他のメンバーは優先度が高いとされたものから順次着手するようにします。
しかし、どのメンバーも同じように優先度が高い仕事を行えるとは限りません。
仕事をメンバー別に担当制で割り当てている場合、あるメンバーは優先度の高い仕事が多く、あるメンバーは低い仕事が多い、といった問題が起こり得ます。
メンバー間にスキルの差があるからです。
これを解消するためには、各メンバーがどの仕事でもこなせるように教育訓練などを行うことが必要になります。
その余裕がない場合は、他の組織から応援を受けるという手もあるでしょう。
いずれにせよ大切なことは、組織にとって本当に緊急で重要なことが何であるかがわかり、それを優先度順に実施していくためにはどのような改善を行う必要があるかを常に考えることです。
かんばん方式のタスク管理はそれを職場に気づかせてくれます。

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