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効率的に技能を高めるための仕事の仕方

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キャリア形成

技能を効率よく効果的に高めるために意識すべきポイント

技能を高めるためには、経験を積み重ねて能力を高める訓練が必要です。
しかし、漫然と経験を重ねても技能は高まりません。
技能を高めるためには、経験の積み重ね方に意識すべきポイントがあります。
技能を効率よく、効果的に高めるための「意識すべきポイント」を紹介します。

<目次>
・技能とは
・習熟曲線
・技能を高めるために意識すべき感覚
・技能を高めるためのモノの見方
・技能を高めるための聞き方
・技能を高めるための触れたときの感じ方
・技能向上に役立つ動作のポイント
・技能を高めるためのつかみ方のポイント
・技能を高めるための入れ方のポイント
・技能を高めるための探し方のポイント
・技能を高めるための選び方のポイント
・技能を高めるための分け方のポイント
・技能を高めるための数え方のポイント
・技能を高めるための計算の仕方のポイント
・技能を高めるための確認の仕方のポイント

技能とは

技能とはのイメージ

 
技能とは、「人間がもつ技に関する身体的能力」と言われています。
仕事をするためには、仕事に関する知識があればできるというものではありません。
手順や方法を知っていても、その手順や方法通りに手足を動かすことができなければ、仕事はできないのです。
技能は、手順や方法通りに体をスムーズに動かす能力です。
この能力が、仕事の品質や生産性を大きく左右します。
技能は、手順書には書かれていません。
目に見えない技です。

習熟曲線

習熟曲線の事例グラフ

 
習熟曲線と言われるものがあります。
経験回数と作業時間の関係を表した曲線です。
同じ作業において、経験回数が2倍になると、その作業にかかる時間は、20%速くなると言われるものです。
経験を重ねることで、体がスムーズに、ミスなく動かせるようになって作業時間が速くなるのです。
ここでのポイントは、「作業内容を同じにする」ということです。
毎回、同じ動作を繰り返すことで、体がやり方を覚えていき、頭で考えなくても、勝手に体が動くようになるのです。
しかし、我流が、これを邪魔します。
我流とは、自分のやりやすいやり方で作業をすることです。
我流の問題は、毎回、やり方が変わることにあります。
その時々、自分のやりやすいように変えてしまうのです。
やり方が変わってしまうと体は覚えられません。
作業内容は、決められた手順、方法で固定しましょう。
やりにくいと思ったら、まず、手順書を変え、変えた手順、方法で同じ作業を繰り返していき、体に覚えさせてください。

技能を高めるために意識すべき感覚

技能を高めるために意識すべき感覚のイメージ

 
技能を高めるための「意識すべきポイント」の最初は「感覚」です。
人間には、五感と言われる5つの感覚があります。
ここでは、見る、聞く、触れるにおける、「意識すべきポイント」を紹介します。

技能を高めるためのモノの見方

イメージでモノを見る

イメージでモノを見る事例

 
技能を高めるためのモノの見方のポイントは、「イメージでモノを見る」、「情報でモノを見る」というように見方を使い分けることにあります。
例えば、仕事で使う文書や書類があったとき、イメージで見るときは、その姿形、色などを捉えます。
情報で見るときは、文書名や文書番号、履歴、文書の内容などを捉えます。
治具や機器なども同様に、イメージでは、姿形、色などを捉え、情報では、そのモノが伝える情報を捉えます。
スピードが求められるモノは「イメージで見る」、正確性が求められるモノは「情報で見る」というように使い分けます。

左脳と右脳

左脳と右脳のイメージ

 
人の脳には、左脳と右脳があります。
左脳は、言語や文字などの情報を認識し、思考や論理の整理・理解を司る人間的な脳と言われています。
物事を論理的に整理・分析し、記憶します。
記憶するエリアは少なく、エリアがいっぱいになると新しい情報で上書きされてしまいます。
聞いたことは忘れるという特性があります。
右脳は、映像や図解などのイメージ、におい、音、振動など五感から伝わる、知覚・感性を認識し、状況・環境などを瞬時に理解する、動物的な脳と言われています。
瞬時に、直感的かつ総合的に外部情報を認識し、判断します。
処理スピードは左脳よりはるかに速く、記憶容量も大きいです。
見たことは覚えるという特性があります。
情報で見ることは、左脳に働きかけ、論理とその場での理解を得ることができます。
イメージで見ることは、映像や図表を通じて、右脳に働きかけ、瞬時の理解と、記憶にとどめることができます。
モノを見るときは、イメージか、情報か、どちらで見て捉えればいいのか整理して作業をすると、楽になり、速くなります。

技能を高めるための聞き方

技能を高めるための聞き方の事例

 
技能を高めるための聞き方のポイントの1番目は、「ワードで聞く」です。
例えば、誰かに、何かを頼まれたとき、言われたことを5Wで、ワードに分解して理解します。
5Wで分解するとは、いつ、どこで、誰、何を、なぜ、というように分けることです。
この場合、「明日」、「倉庫」、「鈴木さん」、「納品書」、「朝便に間に合わせる」というように分解します。
分解すると、聞くべきことで、抜けがないかわかります。
また、間違いなく、正確に理解することを助けてくれます。

続いてのポイントは、「リズムで聞く」です。
例えば、ラインで製品の目視検査をしているとき、取る、見る、置くという動作をリズムにして、その時の音やかけ声で、そのリズムを追いかけながら作業をします。
入力作業でも、3桁の入力のキーの音を、カチャ、カチャ、カチャ、ポンというようにリズムで聞くようにします。
リズムで聞くことで、正しく作業ができている確信が持てるようになり、作業スピードが速くなります。
また、リズムが崩れたときは、異常に気づくことができます。

技能を高めるための触れたときの感じ方

技能を高めるための触れたときの感じ方の事例

 
技能を高めるための触れたときの感じ方のポイントの1番目は、「引っかかりを感じる」です。
例えば、何かを入れるとき、すぅーっと、引っかかりなく入るときもあれば、途中で、引っかかりを感じるときもあります。
途中で引っかかりを感じるのは、内部やプロセスの途中に、異常があることによるものです。
パソコンの起動もスムーズでなければ、ソフトウエアや設定に問題があります。
引っかかりを感じることで、内部や途中の異常に気づくことができるようになります。

続いてのポイントは、止まりを感じるです。
例えば、治具に製品を取り付けるとき、「コツン!」と確実に当たり、止まったことを感じます。
ホチキスで紙を綴じたとき、「パチン!」と最後にレバーが当たり、止まったことを感じ取ります。
確実に止まったことを感じ取ることで、正しく作業が完了した確信を得ることができます。
止まりを感じることで、結果の異常に気づくことができるようになります。

技能向上に役立つ動作のポイント

技能向上に役立つ動作のポイントの説明図

 
「感覚」の次は「動作」です。
8つの「意識すべきポイント」を紹介します。

技能を高めるためのつかみ方のポイント

技能を高めるためのつかみ方のポイントの事例

 
つかみ方のポイントの1番目は、「3点で支える」です。
モノを2点で支えてつかむとバランスが崩れて、ずれたり、落としたりします。
3点で支えてつかむと、安定して、ズレもありません。
モノを安定して、ズレなくつかめるようになれば、それに続く作業の精度もスピードも高まります。

続いてのポイントは、「置く位置を固定」です。
例えば、部品を組み付ける作業で、置く位置を固定して、いつも同じ場所から、同じ動作で、部品をつかみ、組み付けることができるようにします。
置く位置を固定することで、つかむ箇所、つかみ方が毎回同じになり、習熟度が高まって、つかむ動作の精度と安定性が高まるようになります。
逆に、置く位置を毎回変えてしまうと、つかむ箇所、つかみ方が毎回変わってしまい、つかみ損ねて落としたりします。

技能を高めるための入れ方のポイント

技能を高めるための入れ方のポイントの事例

 
入れ方のポイントの最初は、「水平垂直を見続ける」です。
何かを入れるときは、入れるモノが、垂直状態を保っているか、水平状態を保っているかを見続けます。
入れるときは、入れる箇所などを直視してしまいがちです。
一箇所を直視せず、全体の水平垂直状態を見続けるようにしましょう。
水平垂直が保たれていれば、スムーズに入れることができます。
続いてのポイントは、「入れ方の固定」です。
例えば、用紙を差し込むとき、入れる方向や入れ方を、毎回変えてしまうと、入れ方の習熟度が高まりません。
自分と入れるモノとの位置関係も重要です。
自分を基準として、入れるモノのそれぞれの位置や方向、作業する手の位置や動作の方向も固定するようにしましょう。

技能を高めるための探し方のポイント

技能を高めるための探し方のポイントの事例

 
探し方のポイントの最初は、「探さない」です。
そもそも、「探す」という行為自体がムダな作業です。
探さなければならないのは、モノや情報の整理、整頓ができていないことにあります。
探さなくてもいいように、モノや情報の整理・整頓をして、仕事のしやすい作業環境をつくりましょう。

それでも、探すことが必要な場合のポイントは、「違いを見る」です。
例えば、ファイルを探すとき、順番に違いを追いかけていきます。この場合は、ファイル名の最初の1文字です。次の違いは、数字です。
探すときは、すべて一致するモノを探しがちです。
その場合、比較する情報が多すぎて、混乱やミスを誘発します。
違いを一つずつ順番に追いかけていくことで、効率よく、確実に見つけることができます。

技能を高めるための選び方のポイント

技能を高めるための選び方のポイントの事例

 
選び方のポイントの最初は、「基準を明確にする」です。
例えば、「赤い四角」の紙を選ぶとき、同じような赤色の紙があると、選ぶことができません。
明確で、比較できる基準、例えば色見本があれば、迷ったり、間違ったりすることなく選ぶことができます。
選ぶときは、あらかじめ基準を明確にすることが重要です。

続いてのポイントは、「迷ったら選ばない」です。
もし、基準が曖昧で、選ぶときに迷ってしまったら、選ばないようにしましょう。
迷ったものを自分でいろいろと考えて、勝手な解釈で選ぶと後で大きな問題となります。
問題に対する処置が最もムダな仕事です。
上司や管理者に連絡し、明確な基準を提示してもらいましょう。
明確な基準に基づいて、正しく選びましょう。

技能を高めるための分け方のポイント

技能を高めるための分け方のポイントの事例

 
分け方のポイントの最初は、「分けない」です。
「分ける」という行為自体には、ミスを誘発するリスクがたくさん潜んでいます。
また、分ける作業には、「数える」、「比較する」、「確認する」などの付加価値を生まない作業がたくさん含まれ、ムダも多くなります。
分ける作業をしなくてよい作業方法を考えましょう。

それでも、分けなければならない場合のポイントは、「物理的に隔てる」です。
作業を混乱させるのは、分けたモノが混ざることや、見分けられなくなることにあります。
分けたモノは、箱や衝立などで、物理的に隔離して、混ざったり、見分けられなくなったりしないようにしましょう。

技能を高めるための数え方のポイント

技能を高めるための数え方のポイントの事例

 
数え方のポイントの最初は、「均等に並べる」です。
例えば、ネジを数えるとき、バラバラになった状態で数えると、二重に数えたり、数え漏れがあったりします。
ネジを均等に並べて数えると、今、どこまで数えているかがわかり、重複や漏れがなくなります。
また、長さを測って数えるという方法もあります。
均等に並べることで、速く、正確に数えることができるようになります。

続いてのポイントは、「5の倍数で数える」です。
例えば、紙の束を数えるとき、まず、束を捌いて均等に広げます。
均等に広げたら、端から5ずつのかたまりを数えていきます。
5のかたまりの数と端数から枚数を算出します。
5のかたまりは、1、2、3、4、5というように数えるのではなく、イメージで捉えるようにします。
例えば、真ん中に1枚あり、両側に2枚ずつあるイメージを瞬時に捉える訓練をすると、5のかたまりをイメージで捉えることができるようになります。
5の倍数で数えられるようになると、スピードは3倍以上速くなります。

技能を高めるための計算の仕方のポイント

技能を高めるための計算の仕方のポイントの事例

 
計算の仕方のポイントの最初は、「足し算のみで計算する」です。
例えば、ネジの在庫の棚卸しをするとき、元の在庫数から、組み立てで使用した数を引き、不良で廃棄した数を引き、入荷した数を足して、残りの数を計算して求め、実際の数を照合して、抜け漏れがないか確認します。
このような足し算と引き算が混在した計算は計算ミスを誘発します。
足し算のみで、在庫の計算をする方法は、足すモノ同士をグループにします。
グループ内をすべて足し算で計算します。
足し算した合計が同じであれば、在庫は正しく管理されています。
このように足し算のみの作業にすることで計算ミスをなくします。

続いてのポイントは、「暗算はしない」です。
暗算は、計算ミスをします。心配になり、何度も計算するムダも誘発します。
暗算をせず、電卓を使ったり、紙に書いたりして計算しましょう。
計算ミスも減り、何度も計算するムダもなくなります。

技能を高めるための確認の仕方のポイント

技能を高めるための確認の仕方のポイントの事例

 
確認の仕方のポイントの最初は、「目+1」です。
確認するものを目だけで追って確認すると、見間違いや見落としとなる場合があります。
また、見たモノを頭で記憶しておき、次に見たモノと頭の中で比較する確認方法は、記憶違いや思い込みなどによって、確認ミスが発生します。
このような時は、目で見ることに動作などを加えて、見間違いや見落とし、記憶違いをしない確認をできるようにしましょう。
具体的には、指を差す、声に出すというもので、古くから行われている「指差呼称」というものです。
実際にやるとなると恥ずかしいものですが、効果はあります。

続いてのポイントは、「異常を浮かび上がらせる」です。
例えば、発注処理をしたとき、伝票と発注履歴から発注忘れがないか確認します。
あえて確認しないと、発注忘れを見つけることはできません。
しかし、発注する分だけの伝票を持ってきて、発注する度に伝票を完了箱に入れるようにすると、発注していない伝票だけが机の上に残ります。
このように、必要な分だけの伝票を持ってきて作業すると、未処理などの伝票が残り、ひと目で異常がわかるようになります。
仕事の仕方を工夫することで、異常が浮かび上がるようになり、確認作業そのものが不要となります。
以上、技能を高めるために「意識すべきポイント」を紹介してきました。
これらポイントを活かして、技能を効率的に高めるようにしましょう。

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