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カウンセリング・マインドの業務への活用方法|4つの進め方と3の技法

心構え

自己解決を支援して成長させる進め方とポイント

カウンセリング・マインドは、カウンセリングの手法を活用して、業務に支障をきたしている人の「自己解決」を助ける方法です。
職場の組織管理や人材育成、問題解決などに取り入れることで、個人と組織の活性化をはかることができます。
カウンセリング・マインドを業務に活用する場合の進め方とポイント、技法を紹介します。導入文(100文字から300文字程度)

 <目次>
カウンセリング・マインドとは
問題解決プロセスでの自己解決支援の姿勢と態度
カウンセリング・マインドの進め方とポイント
カウンセリング・マインドに役立つ技法

カウンセリング・マインドとは

カウンセリングマインドの目的イメージ

カウンセリング・マインドとは、カウンセリングの理論や手法を職場の組織管理や人材育成、問題解決などに取り入れて活かすための心得です。
業務におけるカウンセリング・マインド活用の目的は、個人的特性や環境によって、業務に支障をきたしている対象者の「自己解決」を助けることにあります。
個人の特性や能力、心理面での問題は、本来、問題を抱えている本人が自ら解決するものです。
しかし、本人がひどく悩んでしまって、そのために業務の品質が低下するなど、何らかの支障をきたしている場合は、本人が自己解決をはかるために援助をする必要があります。
その際に、カウンセリング・マインドが役立ちます。

伸び悩んでいたり、潜在的力が十分に発揮されていない場合は、個人の力を引き出すためのコーチング手法が役立ちます。


 

問題解決プロセスでの自己解決支援の姿勢と態度

問題解決プロセスとカウンセリングマインドの関連図

カウンセリングマインドは、対象者の抱えている問題の解決プロセスに合わせて支援をします。
問題解決プロセスは、相談の決意、問題の認知、問題の本質・原因の究明、解決手段の模索・選択、決断・行動、といったものがあり、
それに沿った支援者のカウンセリング・マインドの要素があります。
カウンセリング・マインドは、各プロセスにおいて、大切にすべき支援者の姿勢や態度です。
具体的には、関心・信頼づくり、受容・共感、自己一致、自己一致、受容・共感といったものになります。
特に受容・共感・自己一致は、支援者がが持つべき基本的態度と言われ、どのプロセス、どの場面でも必要な要素です。
各カウンセリング・マインドでは、かかわり技法、積極技法、行動支援技法などの手法を使った支援を行います。
動画で学ぶイメージ 

カウンセリング・マインドの進め方とポイント

それでは、問題の自己解決を支援する支援者の姿勢・態度であるカウンセリング・マインドのポイントを見ていきましょう。

関心・信頼づくりの進め方とポイント

関心と信頼づくりのイメージ図

最初は、関心・信頼づくりです。
支援者として、対象者に関心を持つことが大切です。
対象者は、自分からなかなか相談できないものです。悩みを抱え込んで手遅れになる前に手を差し伸べることも重要です。
対象者、一人ひとりに関心を持ちましょう。普段から、対象者、一人ひとりへの気配り、目配り、声掛けなどを心掛けます。
そして、対象者のいつもと違う様子に気づくようになりましょう。
そうすることで、助けが必要な対象者を探すことができます。

次に、対象者との信頼づくりが大切です。
信頼感を高めるポイントは、3つあります。

1つ目は、「日頃の仕事ぶり」です。
日頃の仕事の仕方がいい加減だったり、きちんとした指示も行わずに仕事の結果だけを見て叱ったり、評価したりしているような場合は、対象者に「信頼感」を持ってもらえません。日頃から、お互いの信頼関係を築くようにします。

2つ目は、「公平感」です。
複数の対象者がいる場合、人によって、明らかに扱いが違ったりすることも、「信頼感」を持ってもらえない要因の一つになります。人間ですから、好き嫌いはあるでしょう。また、合う合わないもあります。しかし、行動に対する対応や評価、、信賞必罰など、公平に行うようにします。

3つ目は、「守秘義務」です。
対象者から相談を受ける際に、対象者より「みんなには内緒にしておいてください。」といった発言があったときはもちろん、プライベートなことなどを、ついうっかりであっても、他の人に話してしまうようでは、「信頼感」は持ってもらえません。それどころか、「不信感」を持たせることになってしまいます。相談だけでなく、上司だから知っているような、その人が抱えている特殊な事情などは漏らさないようにします。

普段から、相談しやすい環境・状況・雰囲気をつくります。

受容の進め方とポイント

受容のイメージ図

次は、「受容」です。
「受容」は相手との人間関係に影響を及ぼす可能性があります。
対象者の話を聞いていると、支援者自身の感覚では納得できなかったり、意見したくなるような、心に引っ掛かることがあると思います。
仕事や立場が違えば、価値観が異なるので、仕方がないことです。
また、人の話を聞くときは、価値観を基に、評価したり、判断したりしがちです。
しかし、それらをいったん置いておいて、対象者を無条件に受け入れましょう。
対象者を評価したり、批判したりせず、その人のありのままの姿をそのまま無条件で受け入れます。

では、無条件とはどういうことなのでしょうか?
例えば、日々の仕事のなかでは、不満やマイナスの発言はしにくいものです。それは、評価に関連したり、場合によっては、攻撃されることがあるからです。
これは、「不満やマイナスを言わずに仕事をすると受け入れる」、反対に、「不満やマイナスを言うと、評価を低くしたり攻撃したりする」という条件が存在していることになります。
どのようなことでも聞く姿勢や、関心があることを示すことで、対象者は、不満やマイナスの感情も、表に出すことができるようになります。
どのようなことでも聞く、つまり、どのようなことでも受け入れるということが、無条件ということなのです。

「受容」では、「聴く」ことが大切になります。
ここでは、「受容」は「傾聴」とほとんど同じことだと、理解していただいて構いません。
「聴く」ことの効果は、「安心感」、「信頼」、「本音」、「気づき」、「聴いてくれる」の5つがあります。
相手の話を聴くことによって、相手に「安心感」が生まれます。そして、相手が「信頼」してくれるようになります。そうなると、相手から「本音」が出てくるようになります。また、話をうまく聴くことによって、相手が自分で「気づき」はじめます。
相手の話をしっかり聴くことによって、相手も自分の話を聴いてくれるようになります。そうなると、対話が成り立ち、伝えたいことが伝わる可能性が大きくなります。
相手の話を最後まで聴くことが大切です。
相手の心理にうといこと、価値観の相違、幼児的な性格などが、「受容」を阻害する要素です。得手不得手はあるかもしれませんが、チャレンジしてみましょう。

共感の進め方とポイント

共感のイメージ図

続いて、「共感」です。

「共感」と良く似た言葉がいくつかありますが、
「共感」は、同情とは違います。
同情は、あわれみや、慈悲など、聞き手の相手に対する気持ちです。

また、「共感」は、同感とも違います。
同感は、聞き手が相手の感情を共有すること、自分も同じように感じることです。相手と全く同じ価値観だと言えます。

「共感」とは、あたかも、相手の気持ちになったように、相手の内側から、相手を捉えようとすることです。
相手の立場に立って、相手の言っていることを理解し、相手の状態や感情、その意味、相手の選択や行動のワケなどを理解することなのです。

自己一致の進め方とポイント

自己一致のイメージ図

最後は、「自己一致」です。
人のなかには、理想の自己と現実の自己があります。
理想の自己と現実の自己が、完全にぴったりと一致することは、おそらく無いでしょう。
現実の自己を理想の自己に近づけようとする一方、妥協やあきらめなどで、理想の自己を現実の自己に引っ張ることで、精神的にバランスが取れる場合もあります。そのような状態にあることを知っていることが大切です。

自己一致とは、理想の自己と現実の自己が一致することではなく、自己一致していないことを、ありのまま認めて受け入れることです。

支援者は、対象者の相談を受けているとき、例えば、受容や共感ができた状態で話を進めていくのが理想ですが、自分がどの部分で受容・共感していないのかを、支援者が自分自身で認識している必要があります。つまり、自己一致していない場合、そのことを認識していることが大切です。

また、合わせて、相手が、どの部分で自己一致していないのかを認識しておくことも大切です。
そうすることで、表面的な話で終わるのではなく、対象者が気づいていないことに気づかせたり、問題の本質や原因の究明や、解決手段の模索・選択に向けて突っ込んだ話ができたりします。
 

カウンセリング・マインドに役立つ技法

カウンセリング・マインドを実践する上でカウンセリング技法は不可欠です。
自己解決の支援に役に立つ技法を紹介しましょう。

かかわり技法の使い方とポイント

かかわり技法のイメージ図

最初は、かかわり技法です。
かかわり技法には、様々なやり方があります。
そのやり方一つひとつを見ていきましょう。

1つ目は、「うなづき・相槌」です。
「うなづき・相槌」とは、軽くうなずいたり、「はい」、「ええ」、などの相槌をうちながら聴くことです。聴いていることを伝えることで、相手が話しやすくなり、話を続けることができます。

2つ目は、「繰り返し」です。
「繰り返し」は、相手の発言の大切なポイントを繰り返すことです。相手の言葉をそのまま繰り返します。そうすることで、相手は、自分の考えに客観的に直面することができ、自分の感情や考え方を整理することができるようになります。

3つ目は、「感情の明確化」です。
「感情の明確化」とは、相手が言葉にできていない気持ちを、適切な言葉で明確に表現することです。そうすることで、相手の自己理解が進みます。相手の気持ちを先取りしたりしないで、タイミングよく、相手の感情を明らかにすることで効果があります。

4つ目は、「質問」です。
相手の話の分かりにくいところや、曖昧なところなどを問い返すことです。相手が自分の感情や考え方を整理したり、探索したり、それまでとは異なる視点で物事を見ることができたりすることで、思考が変わったり、問題解決を促進したりします。
質問の種類には、「クローズドクエスチョン」と「オープンクエスチョン」があります。「クローズドクエスチョン」とは、相手が、YES/NOで答えられる質問のことです。「オープンクエスチョン」とは、相手が、自由に答えられる質問のことです。5W1Hを用います。

積極技法の使い方とポイント

積極技法のイメージ図

続いて、積極技法です。
積極技法にもいろいろな方法があります。

1つ目の方法は、「論理的帰結」です。
例えば、相手が、AとBの2つの選択肢で迷っているとき、Aを行うとどうなるのか、Bだとどうなるのかを、本人に予測させます。
そして、本人に、その予測結果を論理的に比較させて、どちらが望む結果なのかを、冷静に選択させるというものです。

2つ目は、「解釈」です。
相手の行動を客観的に見ると、どう見えるのかを述べる方法です。ただ、解釈は推論なので、しっかりとした分析力がないと難しいとされています。使用するというよりは、このような視点で、相手の行動を見てみることが有効に働くことがあると理解してください。

3つ目は、「フィードバック」です。
心理学におけるフィードバックは、「行動や反応をその結果を参考にして修正し、より適切なものにしていく仕組み」という意味があります。
事実を指摘することで、周囲の人は気づいているのに、本人が気づいていないことや、気づこうとしていないことを客観的な立場から伝えていくことです。推論ではなく、相手の事実に着目することがポイントです。

4つ目は、「自己開示」です。
相手がどう見えるか率直な感想や、必要に応じて、体験談を述べたりすることです。相談を受ける人が、自分のことを自分で言います。

行動支援技法の使い方とポイント

行動支援技法のイメージ図

最後は、行動支援技法です。

行動支援技法は、問題解決プロセスの「決断・行動」プロセスにある対象者に対して、
行動計画、実行、自己評価への支援を目的とした技法です。

行動するには、いつやるのか、計画が明確なのか、有効性はどうなのかなどを明らかにしておく必要があります。
ですから、支援者は、それらについて、具体的な質問をするようにします。
あくまでも、対象者の自己解決を助けることが目的なので、
対象者自身に考えさせ、答えさせるようにします。

以上、カウンセリング・マインドを紹介いたしました。
この手法を活かし、部下や後輩などで問題を抱えている個人の自己解決をサポートし、チームの業務品質・生産性の向上をはかっていきましょう。

【この記事を書いた人:

    社員教育についての研修・診断コンサルティングの無料相談・お問い合わせ
    お電話でのご相談は、052-747-5772まで、お気軽にお電話ください。メールでのご相談は、24時間こちらのメールフォームからお問い合わせください。

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